前出の大将の話、もう一つ。おつりの哲学。
曰く、
「勘定のときに『細かいものありませんか?』とお客さんに尋ねるのはタブー。よけいな作業をしいるのは良くない。商売している以上、十分な釣銭を用意しておくべき。釣銭がない時は、半端分はカットして丸めた数字で請求する。昔はこの丸めた金額を見てほとんどの客は『大将、ごめんなあ』と安くしてもらったという認識をきっちりと持ってくれてた。最近は切り上げて丸めてるんじゃないか、と疑うお客さんがいるようだ(実際そういうふうに疑念を口に出して言った客がいる)。景気が悪いと人の心も荒むんですなあ」
曰く、
「勘定のときに『細かいものありませんか?』とお客さんに尋ねるのはタブー。よけいな作業をしいるのは良くない。商売している以上、十分な釣銭を用意しておくべき。釣銭がない時は、半端分はカットして丸めた数字で請求する。昔はこの丸めた金額を見てほとんどの客は『大将、ごめんなあ』と安くしてもらったという認識をきっちりと持ってくれてた。最近は切り上げて丸めてるんじゃないか、と疑うお客さんがいるようだ(実際そういうふうに疑念を口に出して言った客がいる)。景気が悪いと人の心も荒むんですなあ」