◇浅草演芸ホール正月二之席
友人夫婦と「浅草演芸ホール」で正月寄席を楽しんだ後「フグ料理」を食べよう
と楽しみにしていた。
明日乗る電車で打ち合わせの電話をしようと思っていた矢先、先方から電話
がかかってきた。
「明日のことなんだけど…」、「そうそう電車は・・・」と言ったら、「実は昨日妻が
腰を痛めて、今日もやっと歩く状態なので病院へ連れて行こうかと思っているん
だが、明日の寄席は無理なんだよ。」とのこと。
残念だがせっかく気分が寄席モードになっていたので我々夫婦は予定通り決行。
いつもは11時40分開場だが、正月は特別興行で10時半から。1時間余計
で、出演者も多く(出演者20組→24組)、木戸銭も高い(2,500円→3,000円
上野鈴本と異なりシルバー割引はない。お高くとまっているようだが、シルバー割
引をするとほとんどがシルバーに該当して商売にならないのかも。 )。
収容人員は二階席を含め300余りであるが、団体予約があって、一般客の席は
高々80席くらい。早くいかないと通路側の席が得られない。
今日は正月二之席後半最終日で、21日からは通常の時間・出演者に改まる。
落語は桂夏丸、春風亭鹿の子、三遊亭遊喜、三笑亭可龍、春風亭鯉枝、春風
亭昇乃進、桂小文治、三遊亭とん馬、桂小南治、三遊亭金遊、桂幸丸、雷門助六、
三遊亭栄馬、三笑亭笑三、三笑亭茶楽、春風亭昇太、桂歌若、桂歌春、(主任
=桂歌丸)最近は古典落語を語る噺家が少なくなった。持ち時間が少ないし、話
を聞いても昔言葉の語彙が少なくて、さっぱり情景がイメージできずポカンとして
いるお客さんの顔を見ていたら、「あ、こりゃだめだ」となるのかもしれない。
漫才・色ものは、鏡味初音(傘回し)、マグナム小林(ヴァイオリン漫談)、ぴろき(ギタレレ
漫談)、北見伸&スティファニー(手品)、神田紅(講談)、宮田陽・昇(漫才)、檜山
うめ吉(三味線)、東京太・ゆめ子(漫才)、ボンボンブラザース(バトン操り)・・・。
よかったのはマグナム小林、ぴろき、宮田陽・昇くらいであとはいずれもいまいち。
面白かった噺家といえば、三笑亭可龍、春風亭鯉枝、桂幸丸、桂歌春。歌丸は
社団法人落語芸術家協会会長であり、主任を張るだけに重鎮ではあるが、吾輩
としてはそう高くは評価しない。
二週続けて寄席に通い、しかも5時間という長丁場で笑っていると、いくら笑い
は百薬の長とは言っても、さすがに疲れる。
昼の部がはねる4時半には暮色が迫り、入口には提灯に灯が入りが賑わいを
映す。
すぐ裏手が花屋敷。その右手にはムサシを目指して背伸びを続ける「東京スカ
イツリー」の姿があった。
浅草公園町会の「三社祭」の山車は、昔懐かしい「十二階」の脇にあった。
◇三浦屋の「ふぐ料理」
ここのフグは特別うまいのかどうかはわからない。あちこち食べ歩いているわけ
ではないから。二度行った築地の「天竹」はやたら高かった記憶しかない。
ただ三浦屋さんは、食べたい品を食べたい量だけ注文し、ゆったりした気分で
フグを楽しめるから。しかも値段もそう高くはない(そうは言っても何しろフグだか
らそれなりの値段を付けられるのはしょうがない。)
以前は予約を摂らなかったが、今年から予約も取る。
店の向かいには三浦屋でしつらえた神輿が。
二階席の入り口には人丈の大皿がでんと座っている。
オーナーの趣味か、洋酒のボトルがずらり。よく見ると封は切られてはいない。
今夜はフグ刺し、ふぐちり(終わったら雑炊に)、にこごり(オリジナル)、ふぐスペアリブ
(オリジナル)、ふぐひれ酒、燗酒。
ビールはクーポン持参でジョッキ1杯サービスだった。
突き出しは昨年も「子持ち昆布」。
(以上この項終わり)