くじびき はずれ の 見た世界

シニア初級者というのに世間知らず。
少年のようなつぶらな瞳?
そろそろ大人の記事を書きたい毎日です。

たまにはちょっと

2011年03月01日 00時05分58秒 | 仕事の話。

少し前、町屋風の大きなお宅での改装仕事。

昔からの旧家で、その昔、おかげ参り(伊勢参詣)が盛んだった頃には宿場町として
存在し、遊郭があったと言われているところ。
その後、繊維産業が盛んになり商都として栄えることになるが、アジアの低賃金に
企業が流出して、狭い町並みを大きく変えることに乗り遅れ、今では細々と寂れた
街となってしまったところが我が町だ。

勝手口と言ってもその昔にはいわゆる台所、土間におくど(竈)が
あった名残に収納や、井戸水を通した水道の跡だと思われるところに
電気温水器の置かれた通用口だった。

 

何人かの人が炊事に従事したと想像できる4帖ほどの炊事場は
今はただ広い勝手口になっていて、大きな構えの玄関は6帖ほども
ある立派な場所なのに、家人ですら滅多に出入りしない場所と
なっていた。


先代の老夫婦が相次いで亡くなり、次の世代が住まうキッチンは
かつてはの食堂としていただろう部屋に数年前に改装し、
システムキッチンが設置されたダイニングきっちんとなっている。

なんとかスッキリとして古い思い出を一掃した、子供のお友達
子育て中の親達が集いやすい勝手口にして欲しいと頼まれた。

せっかく広いので完全にモノを取ってしまい(電気温水器だけは除く)
土間にはお子さん達の希望でガラス玉を埋め込んだ。
一時間ほど あーでもないこーでもないと子供(小学低+幼児)さん
たちの嬌声が響き渡り、納得するものになったようだ。

あとは式台(床)と壁の内装を仕上げていってできあがり。
  

これからシンプルな下駄箱や出来る限り邪魔にならない収納をセットしていくことになる。
たくさんの人々が集まってくる場所になってほしいと願いをこめた。