一昨年102歳で亡くなった義祖母の三回忌法要が実家の新潟であった。
仕事で参列することは出来なかったが、相方が参列した。
相方の迎えと米(ハサ掛けと脱穀・籾摺りを済ませた新米)などの稔りを
積むのを兼ねて途中まで出て来ないかとの気遣いを受けて石川県の
加賀市、片山津温泉まで出かけてきました。
加賀温泉郷(粟津・片山津・山代・山中温泉)の中では一番新しい(歴史の浅い)
ナトリウム・カルシウム塩化物の温泉。
飲むこともできて、とても塩辛い湯のところ。
関西人なら会社の慰安旅行や町会などの団体旅行で訪れた方も多く
他の3湯と共によく知られているけれども、関東や東日本では馴染みが
ないようだった。
新潟からも当地・奈良からも午後に出発して、夕刻ほぼ同時に宿に着いた。
温泉と食事を満喫して疲れを癒し、相方の実家一族はそのまま大阪への帰路に。
彼らは既に新潟で3泊しての帰りの1泊だったが、こちとら風呂・メシだけで
そのまま帰るのはもったいないので寄り道を決め込んだ。
先ずは片山津から山中温泉へ向かう途中の石川県九谷焼美術館。
第1回九谷焼伝統工芸士会作品展の
開催中だった。
陶芸の中でも信楽や立杭、備前などのように陶土の表情を大切にするものと
この九谷焼や有田・伊万里焼のように磁器(石の粉)をベースにした焼き物の
絵付けに重きを置くものがある。
簡単に言えば造形美よりも絵心の技術を匠とする焼き物だ。
自分はどちらがどうなどと偉そうなことは言える立場でもない。
ただただ細やかな緻密さ、彩の美しさ、精巧な技に感嘆するばかり。
ボランティアの説明員の方にいろいろと質問をさせていただいて納得。
一言で九谷焼と言っても加賀は広範囲に広がるので、その地域によって
作風も違うのだということも教えてもらった。
その後漆器でもよく知られている山中温泉地へ向かい、所々の漆工芸の
ギャラリーを冷かしながら(大阪弁ではションベンをすると言う)
温泉街に辿り着くと山中片岡鶴太郎工藝館の前に出た。
他にも草津や伊万里にも俳優(タレント);片岡鶴太郎氏の工芸館は
あるそうだ。
2階建ての展示スペースを1階から回ると数々の作品が見ることが出来、
彼の器用さが絵画だけでなく陶芸や漆芸、書にも発揮されていることが
良くわかる。
順路通り周るとまた1階の喫茶室に入る。 その奥に展示されている
和紙に描かれた絵画の龍がにらみを利かせている。
奥の木造の建物にも案内されて襖絵なども見せてもらった。
その後のドライブはまた明日の記事に・・・