世の中は、デジタルトランスフォーメーションに向けて動き出しているが、具体的なイメージがつかめなかったが、このたび伊那市を訪れて少し見えてきた。
伊那市では、DXを市民の課題解決と産業の活性化を柱に取り組んでいる。テクノロジーはあくまで手段であり。住民の幸福度を希求することを目的に取り組んでいるという説明。また、伊那市は面積が広いので時間的コンパクトも目指している。
市役所だけでは対応できないので、国の補助金を使いながら「大学×行政×企業」のソリューション開発を行っている。
現在手掛けている具体的な分野で、説明があったのは「物流」「交通」「医療」。市民が新たなこれらのサービスは、すべてケーブルテレビジョンのリモコン操作で依頼する。
物流では、ケーブルテレビのリモコンでお買い物サイトへ行き、商品を注文します。決済はケーブルテレビが行います。配送は軽自動車とドローンで行われ、集落のボランティアにより見守りと合わせて配達が行われます。ドローン輸送は橋梁の上空横断が航空法上できないが、免許を取得することクリアしていくとのことです。
交通では、「ぐるっとタクシー」運行事業が取り組まれています。オンデマンド+ドアツードア+免許返納を目標に10月には全市で取り組まれます。対象者は65歳以上の高齢者、障がい者、免許返納者です。電話あるいはケーブルテレビで復路も含めてコールセンターへ予約し、もっとも効率的な乗合ルートを自動的に選択し配車が行われます。
医療では、「遠隔地医療を行うモバイルクリニック」に挑戦しています。山村への訪問診療は時間的な負担が大きいのですが、そのうちの2回に1回は看護師がモバイルクリニックカーに乗車し、訪問先に行きモバイルクリニックカーに患者さんに乗ってもらい、医師による遠隔診療を行うものです。
この他、無人VTOL機による山小屋などへの物資輸送にも取り組んでいます。
私からは、「ぐるっとタクシー」の経費面で、これまでのバスへの支援と比較してどうかとお聞きしました。経皮的には30%ほど割高になるが利用者数は伸びているとのことでした。
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