リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

2002年春,手紙 (10)

2005年01月11日 03時26分44秒 | 随想
 この教会コンサートには私の家族以外に二人の日本人女性が来ていた。こんな田舎の小さな会場に6人もの日本人がいるのは奇妙といえば奇妙である。二人はSさんとその友人で、話を伺ってみるとスミス氏の生徒である由。その次の年には勉強を終えて日本に戻るという。ちょうど私と入れ替わることになるわけで、さっそくその場で彼女の下宿にかわりに入ることを仮承諾してもらった。下宿やアパートは普通行ってから探すもので、こんな有り難いことはなかった。こんなところにもタイミングというか少し大げさにいうと運命的な何かを感じた。