リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ロザリオ

2005年04月29日 00時23分50秒 | 日記
先日のクラッセンで、ロザリオがバロックギターを弾きました。彼はイタリア人で、スペイン人のマリーアとともに英語がしゃべれない希有な存在です。(笑)彼はいかにもイタリア人って感じのすごく愛想のいい人で、会ったときにおおげさに抱きついてキスをしてくれる唯一の男性です。あまりうれしくはないけど・・・
彼が弾いているときに、レオンのことを思い出しましたが、どうもあの「ちょいワルイタリアオヤジ」のイメージとロザリオが結びつきませんね。あれはどうもレオンが創作した日本人向けのイタリアイメージなんでしょう。
彼の演奏はとても繊細でしゃれているので大好きです。もうすでにイタリアで教えているらしいですから、そのうちソロアルバムを出すかもしれません。
演奏を始めるときに、めずらしく足台をさがしていたのでおやっと思いました。彼は、いつもはストラップで楽器をつって演奏するのですが、その時は足台を使いました。左足を足台に乗せて弾く、クラシックギタースタイルです。
楽器のホールドや右手のポジションはなかなか決定打がないのか永遠の課題なのか、ほんとにみなさんいろんなことをしているし、同じ人でも時々変えることがよくあります。ホピーも私がこちらに来てからの間にルネサンスリュートのホールドの仕方を変えましたし、かく言う私も日本にいたときと全然違うスタイルで弾いています。昔の絵に描かれているリュート奏者も、よく見るとみんなホールドの仕方やタッチの仕方は微妙に異なり、同じ人はいません。ま、要するにいろんな人のを参考にしながらも自分に合った方法を追い求めていくしかないわけですね。