リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

リュートとの出会い (11)

2005年04月18日 01時26分33秒 | 随想
 講習会は静岡県御殿場市の東山荘というところで行われた。会場にかなり遅れて到着したせいか、入り口あたりにはあまり人気が感じられなかった。もう各コースごとに分かれてレッスンをしているようだ。荷物を自分たちの部屋に置き、早速ヴィオラ・ダ・ガンバのコースが行われている離れに行った。中に入るとセーラー服を着た高校生くらいの女性がレッスンを受けていた。レッスンの内容は大変アカデミックで、地方に住んでいてそういった雰囲気に触れたことのない私は、はじめは自分が場違いなところにいるように感じられ、すこし居心地の悪さを感じたものだ。この講習会は、公開で行われた古楽講習会としてはおそらく日本で一番最初のものだと思われるが、現在斯界で大家とか重鎮とされている方々が講師や受講生として大勢参加されており、さながら「梁山泊」の体を成していた。レッスンを受けていたセーラー服の女性は高校生時代の平尾雅子氏だ。