リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

間違いだらけの・・・

2005年10月24日 12時07分39秒 | 音楽系
昨日はミューズでワンコイン講座「間違いだらけの装飾音」というのをやりました。ワンコインというのはコイン一枚で参加できる講座ということでつけられた名前だそうです。それを聞いたとき,100円で参加できるとはえらい安いなと思いましたが,ここでいうコインは500円硬貨でした。講師のギャラもついでにワンコイン?ということはないそうで,安心しました。

ギターを弾く人が,バロック音楽を演奏するとき,彼らの装飾音の扱いとかリズムの取り方に日頃からすごく違和感を感じていまして,ここで一つリュート奏者としてちょこっとでも役に立つアドヴァイスができたらという思いで,この講座を引き受けました。「間違いだらけの装飾音」というちょっと扇動的なタイトルをつけてしまいましたが,ま,単なるキャッチフレーズです。ギターをなさる方でお気に障った方がいらっしゃったらゴメンなさい。

講座は二人の方に公開レッスン,あと30分ほど演奏もまじえてのケーススタディです。受講生の課題曲はド・ヴィゼーのニ短調組曲からプレリュードとアルマンドにしました。お二人とも技術的にはしっかりしていまして全く問題はありません。装飾音をはじめとしてバロック音楽としてのリズムの取り方,舞曲のリズムのあり方,タッチの問題などをアドヴァイスいたしましたが,すぐ反応されたので公開レッスンの受講生としては申し分ありませんでした。ただ時間が30分と限られていたのが大変残念でした。ミューズでギターの方のための音楽様式レッスンをしていますが,それに来て頂けたらじっくりとレッスンができて上達するのになと思いました。ってちょっと宣伝っぽくなりましたが。(笑)続くケーススタディではヴァイスの組曲「不実な女」よりアントレを題材として用いました。参加の皆様にはギター編曲の楽譜をみて頂き,装飾の仕方を中心にいろいろこの曲についてお話をさせて頂きました。

今回の講座はギタ初心者の方にはちょっと敷居が高かったかなとも思いましたが,別の機会が持てましたら,また別のテーマでやってみようかなと思っています。