リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

おいしいって?

2005年10月03日 23時32分07秒 | 日々のこと
今日のお昼は東京駅内のレストランで外食。お客さんが忘れていった産経新聞を読んでいたら,作家の角田光代さんが「おいしいって何だろう」という題のコラムを書いていました。

なんでも角田さんは,仕事でオーストリア,ハンガリー,ドイツをまわったそうなんですが,それらの地方で食べた食事が期待されていたほどはおいしくなかったそうなんです。

うーん行った国が悪かったような気が・・・(笑)フランスとかイタリアに行っていたらちょっとは感想が変わるんじゃないかなとは思うんですけど。で,角田さんはさすが直木賞をもらった人気作家だけに,ご自分がおいしくないと感じたことについていろいろ分析をされて(ま,そうしないとコラムが先に進まないという事情もあるんでしょうが)コラムの結びとして,

・・・日本のある地域でしか流通しないものを食べて育った私が,おいしいだの,おいしくないだの,行っていることに恥じ入りたい気持ちになる。私はこれから断じて,おいしい,おいしくない,なんてしたり顔で言うまい,と心に決めた次第である。

という結論でまとめています。

私が知る限りでは,英語とかドイツ語を喋る国の料理ははっきりいってまずいです。(ハンガリーのことは知りませんが・・・)イギリス料理とかオーストラリア料理,アメリカ料理ってだいたいピンと来ませんし,私の舌からすると,彼らはなんでわざわざあんなにまずく料理するんかいなと思ってしまうんですけどね。それに引き替え,イタリア,フランス,スペインなどラテン系の国や地域に行くとどこでもたとえ軽食程度のものであっても美味しいです。日本もだいたいはそうですよね。(いくつかは当たりはずれはあるかな(笑))もし,角田さんがラテン系の国に行っていたら,たぶんおいしいって何だろうなんて考えることはなかったかも。人間って,ハングリーな状態とか満たされない状態の時にこそ思索的哲学的になれるのでしょうか。