リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バロック音楽の旅13第6回コンサート

2020年02月09日 21時46分22秒 | 音楽系
バロック音楽の旅14第6回のコンサートが無事終了致しました。これで今年度の講座は全て終了いたしました。



今回はソプラノの森川郁子と私とで「ソプラノとリュートで巡るヨーロッパ」というタイトルのコンサートでした。曲は15世紀ブルゴーニュ楽派のギーゼゲムから18世紀のヘンデルまでと約300年にわたる各地の音楽をご紹介させて頂きました。歌うことばも、古いフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語、英語と5カ国語にわたるため、しっかりとした歌詞カードとヨーロッパ地図も用意致しました。私はルネサンス・リュート、バロック・ギター、そしてアーチ・リュートを使って演奏いたしました。ひとつのコンサートで3種類の楽器を使い分けるのはなかなか大変ですが、それぞれの曲の持ち味が出せたのではと思います。プログラムは次の通りです。

エーヌ・ヴァン・ギゼゲム(c.1445-after1472)
 吾が女王は至高の徳に満ちあふれたり(ブルゴーニュ公国)

作者不詳
 愛しのエルスライン / いつか私は見た(グローガウ写本、15世紀中頃)

ルイス・デ・ナルバエス(c.1500-after1555)
ムーアの王は馬に乗り(バリャドリッド、1538)

ルイス・デ・ミラン(c.1500-c.1561)
 ファンタシア(ヴァレンシア、1536)(ルネサンス・リュート・ソロ)

ジョン・ダウランド(1563-1626)
 胸騒ぎする想いよ(ロンドン、1597)/ 私は見た、愛しい人の涙を(1600)
 エセックス伯のガリヤード(ユーイング写本:グラスゴー、16世紀)(ソロ)
 悲しみよ、そのままでいて(1600)

ロベール・バラール(1575-1649)
リュートのためのアントレ第1番、第2番、第6番(パリ、1611)(アーチ・リュート・ソロ)

エティエンヌ・ムリニエ(1599-1676)
ついに憧れの美しい人が(パリ、1624)

------------------------------ 休憩 ---------------------------------

ジュリオ・カッチーニ(c.1545-1618)
アモール(愛の神)よ、何を待つ? / 東の城門から(フィレンツェ、1601)

アンジェロ・ミケーレ・バルトロッティ(c.1615-c.1682)
プレリュード(ローマ、1640)(バロック・ギター・ソロ)

ロベール・ド・ヴィゼ(1660-1725)
パッサカイユ(パリ、1686)(バロック・ギター・ソロ)

ヘンリー・パーセル(1659-1695)
もっとも抜きん出て美しい島(ロンドン、1698)
 ひとときの音楽は(1702) / 狂気のベス(1698)

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759)
カンタータ「白い薔薇」より、2つのアリア(ロンドン写本、18世紀)

アンコールにはパーセルの「男は女のためにできている」を演奏しました。


本年度全6回の講座でのべ400人を超える方に参加して頂きました。今日から来年度の「バロック音楽の旅14」講座の先行予約を受付させていただいております。先行予約専用ホームページを作りましたので、興味のある方はぜひ覗いてみて下さい。

バロック音楽の旅このサイトから直接お申し込みが可能です。