リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

日本語の音楽用語(2)

2020年02月12日 13時28分27秒 | 音楽系
日本の義務教育では階名がドレミ、音名がイロハで習いますが、音楽を専門的に習う人は音名はABCで言うのが普通です。なんか妙にねじれているみたいで居心地が悪いですが、イロハは日本のそれこそ伝統といってもいいくらい長い間使われているので、この妙なねじれもそれはそれでいいのかも知れませんし、今更変更するとなるとかえって混乱するでしょうから、そっとしておいた方がいいのかも。

これを無理にやるとちょっとした混乱が。

メンデルスゾーン作曲ヴァイオリン協奏曲E短調(フランス語式を取り入れると「ミ短調」)
文字でみるとまぁ行けそうですが、発音するとE短調は「いーたんちょう」でイ短調に聞こえてしまいます。ミ短調は「みたんちょう」でニ短調と聞き間違えるかもしれません。

あとこんな場合も出て来ます。

嬰ヘ短調(えいへたんちょう)→F♯短調(えふしゃーぷたんちょう)←ちょっと長過ぎ
ハ短調(はたんちょう)→ド短調(どたんちょう)←音が汚い

ちなみに中国語ではイ長調はA大調、ハ短調はc小調と言うそうですが、こっちの方がすっきりしている感じもします。でも今更こちらに変更というわけにもいきません。

インターネットのURLを表すときにつける、http://wwwというのも、コロンやスラッシュが右手小指の使いにくい位置にあったり同じ文字を連続で打たなくてはならないので、キーボードで打つのが大きらいなんですが、最初に決めた人がもうちょっとユーザーのことを考えていてくれたらな、と思います。もっともこの部分は、最近のブラウザでは省略しても大丈夫ですが。社会のある意味「インフラ」となるようなことばを作る人は先々をよく考えてやってほしいものです。まぁ作ったときはなかなかそうなるとはわからないというのが実際なんでしょうか。