リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

あぶないところでした

2021年04月17日 12時52分59秒 | 日々のこと
細々と(笑)録音の仕事をしていましたら、電話が。

「お宅に使わなくなったフィルムカメラはありませんか?」

えっ何で。そんなことをいきなり聞いてくるのかな?ウチがかつて写真館を経営していて、父親が沢山プロ用の機材を持っていたことを知っているのか。それとも偶然か。まぁこういうときの返事は、シンプルに「ありません」か無視して切るのが一番です。

しかし電話はつぎつぎと質問を畳みかけてきます。

「デジタルカメラは?」「オーディオは?」「楽器は?」

普段なら即電話を切るところですが、次々と私の弱点の品に関する質問が続くのでつい切らずに聞いてしまいました。何か私のことを知っているのでしょうか。質問の声が少し年配のおばさん声だったのでちょっと油断したのかもしれません。答えはすべて同じ「ありません」で通しましたが、その声の主は最後にポロっと「これから商売をしようとしているので・・・」と漏らしました。ここで何か言ってはいけません。「はい」と言って電話を切りました。

こういうような場合相手に何らかの情報を与えるのは絶対によくありません。今回は不覚にも少しやりとりをしてしまいましたが、このようなやり取りの中で例えば、

「ウチには売るような楽器はありません」

なんて答えたら、いい楽器があるのだ、という情報を与えてしまい、電話先のおばさんは名簿の私の欄に◎印でも付けていたことでしょう。

あるいは質問がしつこいので、

「どうしてそんな質問をするのですか」

なんて少し感情的に言うのも場合によっては相手の術中にはまってしまい何か情報を話してしまうかも知れません。

このテの電話がかかってきたら、何も言わずに切るのが一番です。