リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

Lars Joenssonの楽器が届く!

2021年06月27日 16時48分49秒 | 音楽系
スウェーデンのLar Joenssonに注文した13コースのバロックリュートがやっと到着しました。私の生徒さん用に注文したのが2018年でしたからまるっと3年待ちました。注文した当初は26カ月待ちと言われていたので、少し余分にかかりましたが、まぁ楽器の注文で期日通りに出来上がってくることの方がまれではあります。


日本の暑い気候を想定して、このような張り紙をあらかじめ送っておいて貼ってもらいました。(笑)上下を間違えなかったのはエライ!(多分感嘆符を見て判断したのでしょう)



見ているとうっとりするくらいの美しい仕上がりです。いい楽器はルックスも美しいです。もっとも家具を見て美しいというレベルとは全く次元が異なる美しさですけどね。ケースはキンガム製。




昨年の終わりに、これも生徒さん用のルネッサンスを送ってもらった時にはリブの塗装が傷んだしまっていましたが、今回は何事もなくきれいな身のまま届きました。

この楽器は弦長71.0cm、セバスチャン・シェレのモデルです。弦はローデドナイルガット、ナイルガット、カーボンが張ってあります。私のお薦めスキームと同じコンセプトです。合成樹脂だとやはりもうこの流れになってきていますね。

これから弾き込んで行くとしばらくは楽器の音は急激に目覚めます。実はもう目覚めさせました。(笑)これからは生徒さん次第です。

どんないい楽器でも新品の楽器の場合は、綺麗なはっきりとした音で一定期間弾き込んでやらないとその楽器の本来の性能がでないままになってしまします。そうなってしまったらもう復活はできません。そんな残念な楽器にいくつか出会ったことがあります。最初の時期はとても大事なのです。

Lars の楽器は、日本円で購入する場合、ユーロ圏の国に住んでいる製作家のものよりはかなり安く買えます。実際ウソみたいな値段になります。これはスウェーデンの通貨と物価が関係しているようです。3年くらい待つのは平気で英語に自信がある方は頼んでみてはいかがでしょうか。音は保証します。