お子様度を増した母

2010年02月03日 | 家族
知人のお見舞いに行ってきた父が、わざわざ私をつかまえて「延命治療はいりませんって書いておかなければダメかね」と聞いてきた。そばで夫が「俺たちが判断するから・・・」とフォローに入った。

 でもそんな事態が起きた時は、大概ドサクサに見まわれたように、身内は「お願いします」と言うだろうね、とあの人もこの人もそうだったという話になった。

 そりゃあある日突然身内が倒れたら、藁にもすがる気持ちになるのはだれもが当然のこと。けれど意識のない植物人間になって生かされ続けることが分かっていたなら、「お願いします」と言っただろうか・・・・。

 愛情の度合いが測られる・・一瞬そんなことも去来するかもしれない。
もっともその時の年齢ということもあるわね・・・そんな話が夕食後も続く。

 先日同級生が亡くなった。告別式に参加した友人と、「死は永遠に来ない物」と思える年ではなくなったことと、精一杯日々を生きて後悔しないようにしょうね、と別れた。

 年金手帳に書いて入れとくよ、と父らしい律儀さで言った。「お父さん私だって保険証の裏にそう書いて貼り付けておきます」とこちらは心の中で言った。
 
 どこからが延命治療というのだろうか、その経験がないからよく分からないけど、チューブづけの機械呼吸での延命だけは避けたいわ、そこに人間の尊厳はないもの。

 夫と2人になって、その時とやかく言うのは、離れて暮らす子供たちが多いんですって、だから介護の権限は普段介護している人にってどこかで聞いたわ、と話した。

 もし実家の母にその時がこようとも、私は決してそれを言うまいとかなり以前から思っている。兄嫁を実の親のように慕うまでお子様度が増した92歳の母は、そんな日がいつ来るか分からないほど、身体は頑強のようだ。

 どちらにしても、悔いのない日々を送るだけ・・・・そう自分にいい聞かせつつ依田 美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


ポチットお願い!にほんブログ村 住まいブログへ
にほんブログ村 住まいブログ
ブログランキング・にほんブログ村へ  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする