プルーン収穫始まる

2010年09月15日 | 家事のこと
この暑さで熟してこなかったプルーンもさすがに時期がきて、本当にぼちぼちと採れるようになった。

 このボチボチがある日一斉に熟するからたちが悪い。収穫が追いつかなくなるのね。

 収穫した後は選果と言って、一つひとつ選別してパック詰めをし重量を確認する。私が7~8年前に手伝い始めた頃よりこの選果の基準が数段厳しくなったような気がする。大きさ・色・さび・雹害にと分別するにも戸惑う。

 厳しくなったというのは、それだけ生産者が増えたということなのかもしれないが。

 春先の霜に当たった所は表面に「サビ」という色がつく。そこにきて今年は雹が3回も。
本当に小さな星型の傷がついている。うっかりしていると見過ごしてしまいそう。
 審査をする人はそれも見逃さないから、悪意で入れているわけではないけど、いい顔はされず、返品になる。

 もちろん色づきの悪いのは等級落ちになるのはいたしかたがないが、雹が当たるのは日の当たる最高の物に星型がついているという、まことに皮肉の結果となる。「なんだかこの雹のが一番ふっくらとして美味しそうね」ということになる。これを加工用のカゴに入れるのは、作る人の苦労を思うと忍びないのである。

 これを生産者の立場だからそうなのよと一概に言い切れるだろうか。

 選果場で父は同年代の方と、これだけ選別が厳しければ「もう脚立から落ちない内にやめろと言われているということだね」と話したという。父84歳、今この年齢の人たちが日本の農業を支えている。

 わたしの中の消費者の目は、これほどまでの選別が必要なのかといつも問う。消費者は一級品よりも、多少のキズありでも美味しければ、そして安ければそれを選ぶのではないだろうかと。

 父に「販売ルートを持たない農家の弱いところですよね」と話す。生産者は作るだけで手一杯、とても販売ルートになんて手がまわらない。

 会社の隣のりんご園から、今年のご案内が届いた。農事法人のこの農園は若い後継者がいて大々的に多角的な経営をなされている。
 その案内状に1枚の紙が同封されていた。今年の3回の雹で傷がついたものをお徳用に販売するという。

 昨日夫の職場でも雹打ちのリンゴが販売になったと買ってきた。

 プルーンにもそんな方法があればいいのにね、と言いつつ、プルーンはリンゴほど日持ちがしないからね、私は気遣いの要らない知り合いにジャムにしてと送ることしかできない。
 食べてもらえないなんてプルーンが可哀想だもの。

 自給率・戸別保証・・・・・いろんな言葉が出るけれど、日本の農業いや食料がどんな危ない橋の上にたっているのかを思い知る日々である。

 農業で雇用の確保をと言っても、さあ今日から、明日からと言う具合にはできない。それはそれなりのノウハウの積み重ねが必要なのである。

 さらっと流れるニュースの中で、高齢化で生産が減っていると言う言葉が耳に付く。ほんとそうなのよね。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


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