温暖化で松くい虫の被害が、横だけでなく縦に広がっていると一昨日の新聞記事。
わが国には120年前の明治期に長崎県で見つかった。
翌年には福岡県で3000本、その翌々年には鹿児島県で4589本が枯れたという。
この頃は真因は不明。
今では北海道を省く全都府県で確認されている。
長野に入ったのは、他の地域より遅かったはず。
枯れた木は県外に移動禁止だったのに、県外の業者さんがそれを運んできたことがあった。それが被害木だと知った社長は、持ち帰ってもらった。
私が見たのは、それが初めて、40年以上前のこと。
みんな努力していたのに、20年ほど前、お客様訪問していて被害木を見た時のショック。
もうそれからは加速度的。
先日ポスティングしていたら、玄関先でご主人と初めてお会いした。
分譲地の広くもない庭に、何本かの木と松が2本植えられていた。
たぶん1度も職人の手を入れたことがないらしく、ずんずんと上に広がって電線の障害になっていた。
しばらく前、その1本が枯れた。松枯れだと思う、ご自身で伐られたらしく枝が積みあがっていた。
昨日とっても庭がせいせいと明るくなっていたから、「とうとう諦めましたか?」とお声掛けして残っていた木を見たら、なんと倒れていた。こちらも松枯れだろう。
倒れた枝が乗用車の屋根に載っていた。
このところの強風か。
昔の人は「屋根より高い木を庭に植えない」と言っていた。
わかるなあ~。
家を建てると、皆さん庭木を植えたがる。
夢と希望の象徴なんだわね。
でも、ほどほどにね。
この頃庭木の松の枯れもあちこちで見られるようになってきた。
実際、先祖伝来の古木を枯らしてしまったお宅もある。
そしてたまには「松くい虫に食われてしまえばいい」という方も。
庭木の松を世間のメンツなしに伐りたいからだとおっしゃる(笑)
松は金食い虫で、そのお金をかけ続けてナンボの価値。
というか、もう価値がない時代になってきたわね。
縦に広がってきているというのは、標高の高いところにまで、被害が及んできているということ。
マツタケが採れないということ以上に資源としての問題でもある。
今空中防除もされていないから、どこまで拡大していくのだろうか。
長崎への被害は北米からの輸入材に潜んだ線虫が発生源とされる。
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