院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

裁判員制度批判ふたたび

2011-03-30 06:27:57 | Weblog
 私はこのブログで裁判員制度反対を表明し、裁判員は全部、公務員になるだろうと予測した。(2008-12-7)

 それは1週間も10日も仕事をあけられるような人は公務員しかないからでる。しかも、そこそこの見識をもった人も公務員しかない。

 裁判員はしばしば記者会見を行うが、その堂々たる意見は聞くに値する。一般国民からランダムサンプリングしたなら、ちょっと格落ちの国民とか時間が余っているニートのあんちゃんなどが必ず混ざってくるはずなのに、これまでの裁判員の発言からは、そのような匂いを感じない。

 この事実は、裁判員の選出に偏りがあることを物語っている。私のように自営業者はまずダメ。普通のサラリーマンでも、そう何日も休みは取れないだろう。だとすれば、一定の見識がある人というと、主婦や年金生活者、それに公務員しか残らないのである。

 裁判員は名前はもちろん、年齢職業があかされない。これは裁判員のプライバシーを守るというよりも、メンバーが公務員に偏りすぎているのを隠蔽するためだと勘ぐりたくなる。

 年齢と性別はセットにして明かされるのが、医者の世界では常識である。それでもプライバシーは守られる。性別だけが(記者会見などで)明かされて、年齢が明かされないのはいかにも不自然である。