私が幼少のころビールといえばキリンだった。アサヒ、サッポロは亜流だった。当時はキリンがブランドだった。だから、値段が同じなら圧倒的にキリンで、シェアもキリンがダントツだった。
長じてビールを飲むようになり、よくよく味わったが、キリン、アサヒ、サッポロの違いがやはり分からなかった。こうして、皆ビールをブランドで選んでいることがはっきりした。(「モルツ」などのドイツビールはまた別で、これははっきりと味が違う。)
30年ほど前、アサヒがスーパードライを発売した。これが爆発的にヒットした。しかし私には、どこがこれまでのビールよりおいしいのか分からなかった。漫画「美味しんぼ」の作者は登場人物に「金属の匙をしゃぶったときの味がする」と言わしめた。むろん、そのセリフには批判が込められていた。
おりしも、キリンが中瓶(500ml)を発売したころだった。中瓶は料理屋で重宝された。なぜかというと、中瓶なのに大瓶の値段を取れたからである。大瓶を置かず、中瓶だけしか置いていない店も出てきた。こうしたあざとさにより、キリンが人気を失なってきたところにスーパードライがヒットして、キリンは大いにシェアを落とした。もともと味の違いがないのだから、ムードで売り上げが左右されたのだ。
最近ノンアルコールビールが売り上げを伸ばしている。これも各社の味の違いが私には分からない。それより、そもそも本物のビールとの違いが分からない
私が味音痴だといってしまえば、そうなのかも知れないが、上の話に同意してくださる方も多いのではなかろうか?
長じてビールを飲むようになり、よくよく味わったが、キリン、アサヒ、サッポロの違いがやはり分からなかった。こうして、皆ビールをブランドで選んでいることがはっきりした。(「モルツ」などのドイツビールはまた別で、これははっきりと味が違う。)
30年ほど前、アサヒがスーパードライを発売した。これが爆発的にヒットした。しかし私には、どこがこれまでのビールよりおいしいのか分からなかった。漫画「美味しんぼ」の作者は登場人物に「金属の匙をしゃぶったときの味がする」と言わしめた。むろん、そのセリフには批判が込められていた。
おりしも、キリンが中瓶(500ml)を発売したころだった。中瓶は料理屋で重宝された。なぜかというと、中瓶なのに大瓶の値段を取れたからである。大瓶を置かず、中瓶だけしか置いていない店も出てきた。こうしたあざとさにより、キリンが人気を失なってきたところにスーパードライがヒットして、キリンは大いにシェアを落とした。もともと味の違いがないのだから、ムードで売り上げが左右されたのだ。
最近ノンアルコールビールが売り上げを伸ばしている。これも各社の味の違いが私には分からない。それより、そもそも本物のビールとの違いが分からない
私が味音痴だといってしまえば、そうなのかも知れないが、上の話に同意してくださる方も多いのではなかろうか?