院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

つま楊枝と竹ひご

2012-10-12 06:29:35 | 技術
 食事のあと、つまようじを使いながら、「こんなに細かい割には儲かりそうもない製品を誰が作ったのだろうか?」と思うことがある。

 10本で1円もしないのではなかろうか?それでいて丈夫で、切っ先は鋭く削ってある。1本10円くらいでも高くないと思う。

 つまようじは大阪府河内長野市の地場産業で、この地で作られるつまようじがシェアのほぼ100%だそうである。機械で高速に作れば、それなりに食べていけるのだろう。

 幼少のころ模型飛行機を作りながら、竹ひごは誰が作っているのだろうと考えたことがあった。竹を直径2ミリくらいの丸い棒にするのは、たいへんなことだろう。しかも、模型飛行機の翼の湾曲は火であぶって整形されている。(焦げ目が付いていた。)

 竹ひごどうしを繋ぐアルミニウム管が模型飛行機キットには付いていた。これをニューム管といった。これまた微細な加工で、竹ひごがちょうど納まるくらいの太さだった。どういう人がこんな管を作っているのだろうと思った。

 竹ひごは、竹細工に使用される。だから、工芸品になることもあるし、展覧会に出品されるほどの精緻な竹細工もある。模型飛行機の竹ひごは、そこから得られたものなのだろう。特産地は大分県である。別府の竹細工は有名である。

 竹ひごは模型飛行機に使用されると安いが、同じようなものがイサムノグチの提灯のような照明器具にも使用されている。イサムノグチの提灯は一個一万円である。同じ竹ひごでも、一方は子供の模型飛行機になり、一方はイサムノグチの作品となる。

 両者の値段の違いがどうしても胸に落ちない私である。

 模型飛行機 イサムノグチの作品