(Wikipedia より引用。)
上の写真のようなイヌイットの狩猟文化は滅びてしまったらしい。かつて、文明国側で海のPCB汚染が問題なったとき、文明国側から「PCBが海の生物の脂肪にたまって危険だ」という情報が繰り返し流され、イヌイットはアザラシを食べるのを忌避するようになった。
主食である生肉を食べなくなったから、生の内臓から摂っていたビタミンが不足するようになった。文明国側からでんぷんや砂糖が大量に流入し、イヌイットの究極の糖質制限食文化は破壊された。いまやイヌイットがかかえる最大の問題は肥満だという。
トンガに肥満者が多いことは、むかしトンガの若者が大量に大相撲にスカウトされたことから、よく知られている。トンガ人はもともと肥満ではなかったそうだ。これも、文明側から脂質や糖質が流入してきたためらしい。
トンガ人には「倹約遺伝子説」が言われたことがあった。トンガ人はもともとカヌーで島々を航海する海洋民族であり、常に飢餓にさらされていた。そのため、カロリーが少なくても生きられる体質の者が選択的に生き残った。そこに現代文明によって大量のカロリーがもたらされたから、トンガ人は太ったというのが「倹約遺伝子説」である。
もっとも番組では「倹約遺伝子説」は証明されていないと付け加えられていた。番組とは放送大学である。この番組を見なければ、イヌイットが狩猟生活をやめたことを知らないままだった。
イヌイットは電気製品やバッテリーを使用するようになったが、それらを安全に捨てる習慣がまだなく、そこいらじゅうに投棄するので、今度は自らが海の汚染を行うようになったと番組は伝えていた。
前にも言ったが、放送大学は面白い。