院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

STAP細胞は存在するのか?という愚問

2014-03-15 18:14:06 | マスコミ
STAP論文、重大な過誤 小保方氏ら撤回へ、理研が中間公表


 STAP細胞論文の一件について、理研の記者会見の報道を見た人は多いだろう。

 会見で、「STAP細胞はほんとうに存在するのか?」という質問が記者からあった。それに対する回答は「第三者の研究(追試)に待ちたい」だった。この回答に対して、翌日、私が見た範囲の新聞では、「歯切れが悪い」、「先送り」というネガティブな表現が使われていた。

 やっぱりマスコミはこの程度なのだなと私は思った。実は「第三者・・」という言明が科学的にもっとも正しい。現在はあるともないとも言えないのだ。

 別の質問に対して、回答者が記者に「サイエンスは多数決で決めるものではないのです」と、小学生でも諭すように言っていたのが印象的だった。

 このような杜撰な論文の投稿を許した理研の監督責任は?という質問もあった。記者は理研を学校だとでも思っているのだろうか?研究者が提出する論文にとやかく言わないのは、研究所としてむしろ健全なのだ。

 私は記者会見の模様の一部をネットのライブで見た。丁度そのとき、ある記者が専門用語(分子生物学か?)を使って研究内容について質問していた。当然、会見場には学会場のように専門用語が飛び交った。玄人対素人の論戦の典型だった。他社の記者たちも、これにはさすがに辟易としたことだろう。

 記者会見全体をとおして、理事長の野依さんが気の毒だった。学者は腹芸ができないから。


最初は評判が悪かった

2014-03-15 05:12:08 | 社会

(赤坂迎賓館。Wikipedia より引用。)

 赤坂迎賓館はきわめて評判が悪かった。ベルサイユ宮殿のミニチュアみたいなところに西欧の王族を迎えるのかと。その声が届いたのか京都迎賓館が造られ、こちらは日本の伝統技能が満載で、賓客にもすこぶる評判がいいらしい。


(京都迎賓館。Wikipedia より引用。)

 日本アカデミー賞も最初はたたかれた。アメリカにアカデミー賞があるのに、日本国内だけでちまちまと内輪褒めをして、同じ名称の賞を出すのはみっともないと。いま、そんなことを言う人はいない。

 東京ディズニーランドもそうだ。最初は千葉の田舎の湿地帯を買い占めて勝算はあるのか?千葉なのに何が東京だ!必ず閑古鳥だと言われた。だが、結果はご覧のとおりである。

 実は私も最初は、日本アカデミー賞も東京ディズニーランドも潰れると思っていた。