(文芸社刊。)
医学雑誌でもっとも権威があるのは、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンである。続いてランセットやJAMAがある。
日本の大学の医学部は、OBなどを科目横断的に集めて、○○大学医学会という学会を組織していている。会員が100名以上いて、定款や理事を定めて日本学術会議に申請すれば、学会を名乗ることができる。このような学会は自らの機関誌をもっている。
2014-03-10 の記事で、格が低い雑誌と言ったのはこのような機関誌を指している。博士論文はこれらの雑誌なら教授がOKを出せば載せられる。ただし、印刷代(100万円くらい)は自腹である。事実上、レフェリーはいない。だからこの雑誌を読む人なんていない。(会員には雑誌が送られてくるが、誰も読まない。全国の医学部図書館にも寄贈されるが、借り出す人はいない。)
日本の医学博士の多くはこのような雑誌に論文を載せて博士号を貰ったものである。そのため、医学博士号は学位の中でもっとも軽い学位だと見做されている。(文学博士号などは単行本の一冊も出していないと取れないから、医学博士よりずっと難しい。)
冒頭の本の著者のように、医学博士には医者でなくてもなれる。むしろ、こういう人の医学博士号の方が価値があるだろう。
* * * * *
理研の小保方さんの博士論文にケチがつけられている。米国立衛生研究所の記述をコピペした疑いと、本文と関係がない意味不明の文献欄がついているという。「審査員」は関係教授連だとか。理学の世界にも誰も読まない雑誌があるのだろうか?理学博士号も医学博士号と同じく、お軽いのだろうか?中立で厳しいレフェリーの査読をクリアしていないのなら、誰も読まない。
ただ、本文に引用されていない変な文献欄がついているといったお粗末なことは、医学博士を大量生産するための誰も読まない機関紙でさえめったに見られないことである。
小保方さんの学位剥奪か?と報道されているが、冗談ではない。本末転倒である。剥奪されるべきは大学院側の学位授与権である。論文導入部のコピペだって、大学院側が黙認した可能性が大きいからだ。
医学雑誌でもっとも権威があるのは、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンである。続いてランセットやJAMAがある。
日本の大学の医学部は、OBなどを科目横断的に集めて、○○大学医学会という学会を組織していている。会員が100名以上いて、定款や理事を定めて日本学術会議に申請すれば、学会を名乗ることができる。このような学会は自らの機関誌をもっている。
2014-03-10 の記事で、格が低い雑誌と言ったのはこのような機関誌を指している。博士論文はこれらの雑誌なら教授がOKを出せば載せられる。ただし、印刷代(100万円くらい)は自腹である。事実上、レフェリーはいない。だからこの雑誌を読む人なんていない。(会員には雑誌が送られてくるが、誰も読まない。全国の医学部図書館にも寄贈されるが、借り出す人はいない。)
日本の医学博士の多くはこのような雑誌に論文を載せて博士号を貰ったものである。そのため、医学博士号は学位の中でもっとも軽い学位だと見做されている。(文学博士号などは単行本の一冊も出していないと取れないから、医学博士よりずっと難しい。)
冒頭の本の著者のように、医学博士には医者でなくてもなれる。むしろ、こういう人の医学博士号の方が価値があるだろう。
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理研の小保方さんの博士論文にケチがつけられている。米国立衛生研究所の記述をコピペした疑いと、本文と関係がない意味不明の文献欄がついているという。「審査員」は関係教授連だとか。理学の世界にも誰も読まない雑誌があるのだろうか?理学博士号も医学博士号と同じく、お軽いのだろうか?中立で厳しいレフェリーの査読をクリアしていないのなら、誰も読まない。
ただ、本文に引用されていない変な文献欄がついているといったお粗末なことは、医学博士を大量生産するための誰も読まない機関紙でさえめったに見られないことである。
小保方さんの学位剥奪か?と報道されているが、冗談ではない。本末転倒である。剥奪されるべきは大学院側の学位授与権である。論文導入部のコピペだって、大学院側が黙認した可能性が大きいからだ。