この馬券に神が舞い降りる

だから...
もうハズレ馬券は買わない。

2回中山5日目

2012-03-10 11:26:05 | 馬券
2月末。
加納真唯子はS社との来年度の契約を結ばないことにした。
S社の意向もあったが、真唯子なりの考えもあっての決断である。
競馬というものをこれまでも受け手の状況から、もっと攻めの状況に転じていこうと考えていた。起業の手続きをとり、その運用準備も開始していた。

役所の規制によって、時流対応ができず、衰退し、崩壊している日本の公営ギャンブルは、日本経済の縮図である。それらも一般の会社であれば、規制の隙間をついて企業努力も可能だろうが、がんじがらめの今の状況では打開策を講じるの難しい。

サークル全体の問題を解決できない状況で、個別に対応をしていくのは、焼け石に水なのだが、ひとつひとつの問題を解決していていかない限り、生き残っていく道はない。

厩舎の経営が難しい昨今、社長である調教師はどのように経費を抑えて行くのか課題である。
一般の会社同様に、人件費をいかに引き下げていくかがポイントとなるのだが、厩務員、調教助手を含め、厩舎関係者は調教師が雇い入れる正社員である。
一般の会社になぞらえば、この正社員を契約社員や派遣社員に移行していけば、経費の削減となるのが、これは認められていない。

唯一、認められているのが、調教で騎乗するピンク帽である。
これは非組合員で、厩舎に所属していない。日当、うん千円のバイトである。
調教の乗り役を外出しすることで、経費の削減が可能となる。
将来的には騎手のマネジメントも含め、このような乗り役をトータル的に管理運用するのが目標である。
これに限らず、考えている策は他にもあり、それを事業化することで、競馬そのものの衰退の歯止めとなり、日本競馬を再び隆盛に導き、世界の競馬に挑戦していくというのが目的である。

修司はそんな真唯子の話を聞いて戸惑いを覚えた。
厩舎関係者である修司からすれば、それは理想ではあるが、現実的には大きな障害がある。
結局は、規制であり、理想を規制が縛り、また規制が競馬を保護している。
また、地方競馬と中央競馬のスタンスも大きく違うのである。

真唯子を動かしているのが、あの工藤栄一であり、工藤の目的がどこにあるのか修司にはわかっていた。その道具として、真唯子が利用されることを修司は阻まなくてはいけない。
工藤と対峙すべき時が近いことを修司は感じていた。

中山11レース
<アネモネS>
個人的には田辺裕信騎手の⑧チェリーメドゥーサに一票を投じたいが、ここは⑤トーセンベニザクラと⑬パララサルーの一騎打ち。
今年の社台系の主導権は岩田康誠騎手が持っているので、①タガノキャンドルも気になるところ。
地方競馬の雄「川島正行調教師」の⑭エミーズパラダイスに挑戦はJRAの阻止するところだがこの馬場。「天が彼女を味方」するだろうか。注目したい。
コメント
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