この馬券に神が舞い降りる

だから...
もうハズレ馬券は買わない。

2回中山2日目

2012-02-26 08:59:55 | 馬券
すみません、所用のため本日はお休みです。
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2回中山初日

2012-02-25 06:49:10 | 馬券
【動き出した時間】

良太は本格的に騎手修行のため、調教師の山本家へと移っていた。
竜太は、鎌倉の修平の実家へ行ったきり、戻ってこない。6年生の竜太にすればあとは卒業式だけなのだが、川崎の小学校で迎える卒業式は、彼にすれば意味のない行事なのだろう。
ふたりがいた時は狭さを感じたが、今は埋めきれない広さと寂しさを覚える。
MIHIRO(マイロ)のHappy Birthday To Youが流れる。竜太の誕生日に、良太が歌った曲である。

あの日、アカペラで歌う良太の声に、店の視線が集まり、終わった瞬間、拍手が響いた。
良太の騎乗技術を真唯子は知らないが、良太の歌う声は、それだけ本物なのだと思う。
騎手として感動させる何十倍もの感動を、他人に与えることができるかもしれない。

良太と同じ歳のころ、真唯子は暗い闇の中で、死ぬことばかりを考えていた。
自分の未来を信じることができなかった。
周りの大人の偏見が、彼女の夢を潰して行った。

大人は決して子供の可能性を潰してはいけない。
14歳で自分の道を決めている少年への羨ましさもある。
しかし、いつか挫折を味わったとき、限りない選択肢を導いてやるのも大人の役目だ。

無性に子供がほしいと思った。
修司との関係を、真剣考えるときなのかもしれないと思った。
いや、それは自分の生き方そのものかもしれない。
「もっと自分の人生に対してまっすぐに向き合わなくては」
真唯子はそうこころに決めた。

<加納真唯子の予想>
アーリントンカップ
◎⑤チャンピオンヤマト
○⑫ヴェアデイロス
★③アルキメデス
△⑬ジャスタウェイ
△②オリービン
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今週の戦績

2012-02-20 22:56:49 | 競馬
1.5倍の人気を背負ったトランセンドが、期待を裏切った。
というよりも、勝手に盲目のファン心理がそこまで過剰人気にしてしまったのではないか。
調教状態をみて、昨年の追い切りと比較すると明らかに良くない。
良くないと分かっていても、◎を打ったのは、過去の実績で比較すると、
それでも仮に負けたとしても、連対はある...などと思ってしまう安易さ。


馬券としては、危なくて、買えないので、遊びで1点参加したのですが、テスタマッタを加えたのは、馬主が吉田和美さんだということと、東京大賞典組を狙ってみた。
一応は今年の傾向は分かったつもり...。
テスタマッタも決して、水曜追いだけをみると、決していいとは思えないのですが。
馬に対する思いがこちらの方が上だったということなのでしょう。

今週の1鞍は日曜日の京都10レース。


高橋亮騎手の単複。
2月5日のニシオドリームの単勝を買ったのです、これは武豊騎手に勝たれてしまい、複勝も買っていなかったので、今回は単、複勝を購入。

引退 → 調教師 が決まっているので買えるのですが...。

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1回東京8日目

2012-02-19 10:23:08 | 馬券
【高知競馬場】

東京ダート1600mの実績から⑮トランセンド⑨エスポワールシチー⑪ダノンカモン⑩ワンダーアキュート⑤ヒラボクワイルドの争いとなる。
トランセンド、エスポワールシチーの調教状態を見ると最高の出来とは言えないが、このメンバーでは力関係がはっきりしている。
④スマイルジャック、⑬グランプリボスの芝からの新規参戦組、②タガノロックオン、⑭トウショウカズンの上昇組がどこまで対抗できるかがカギとなる。

今年最初のG1に予想をめぐらしていた加納真唯子に、高知競馬場の取材が入った。
ローカル番の記者がインフルエンザに罹ってしまい、その代打が回ってきたのだ。
とはいえ、真唯子がわざわざ出向いても、彼女の取材が記事になることはほとんどない。しかし、契約社員としては仕事のえり好みができる立場ではない。

森井美香騎手。
香川県小豆島出身。2005年、学生時代はソフトボールのピッチャーだった少女は、なんのえんもゆかりもない競馬の世界に飛び込む。地方競馬教養センター騎手課程第82期生。所属する別府真司調教師の娘で騎手の別府真衣とは同期で高知競馬としては初の生え抜き女性騎手である。
2006年の第20回全日本新人王争覇戦では女性として初の優勝騎手となる。
2009年の七夕、同じ高知競馬所属騎手の目迫大輔と入籍。
怪我、出産、子育てというなかで、自分へのけじめとして最終騎乗を選んだ。
取材資料を読んだ真唯子は、ただの女性騎手という甘えではないかとも思えた。
生涯成績 2695戦125勝。
通常はこの成績で引退レースなどと銘打つ男性騎手はいない。
勝負の世界である、目的の無い者が騎乗して勝てるほど甘い世界ではない。

しかしパドックで、森井騎手にむけられる声援を聞いて真唯子の考えは変わった。
これが高知競馬なのだ。ここに集まる全員が家族なのだ。そんな関係者、ファンへのお別れのレースなのだと。その証拠に、騎乗するグリモワールは2番人気に支持されていた。
引退レースの冠も、所属厩舎のスタッフがお金を出しあってついたものだ。

最終騎乗となったグリモワールは社台ファームの生産馬。中央時には吉田照哉の所有馬として走っていたが、2011年9月19日の札幌戦を最後に未勝利のまま高知競馬に転厩となった。森井騎手は得意の逃げで終始先頭を駆けたが、直線は脚があがって最後は6着と敗れた。

真唯子は引き上げてくる馬の背を確認しながら、森井美香騎手への取材へと急いだ。

(2012年2月18日 高知競馬場で森井美香騎手は引退レースを行いましたが、上記はそれを脚色したフィクションです)

<加納真唯子の予想>
フェブラリーステークス
◎⑮トランセンド
○⑪ダノンカモン
★④スマイルジャック
△⑨エスポワールシチー
△⑤ヒラボクワイルド
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1回東京7日目

2012-02-18 10:28:28 | 馬券
【入院】

急激な尿意をもよおすと、そこには有料を記した個室トイレがどこまでも続く。
入り口で順番待ちをしている修平を横目に、後から来た人間たちが扉の前に並ぶ。
慌てて修平も扉の前へと位置するのだが、彼が位置したトイレの扉だけ開かない。
いよいよ、というところで目が覚めた。
「ああ、夢だったのか」
と思い、トイレに起き上がろうとすると、金縛りで身体が動かない。
尿意がさらに襲ってくる。
「ああ、これもきっと夢なのだ」
もはや自分は死の淵に立っていて、永遠の夢を見ているのか。
もしかすると自分の一生は、この幻影ではなかったのか。
この夢から覚めたとき、自分の命が尽きるときなのだ。

腹の痛みを感じると、記憶がよみがえってきた。
検査と麻酔の記憶。確かに検査のために病院へきたのだ。
どうやら、ささやかな自分の人生は本物だったようだ。
ぼんやりと部屋の明かりが見える。カーテンに閉ざされた世界はどうやら闇の世界らしい。
はだけた検査着の下には、簡易のオムツをはかされている。
「こいつのせいで、おかしな夢をみたのか」
空になった点滴を支えに、部屋のトイレにたどり着いた。

日曜日、母に連れられ息子たちと父の墓を訪れた。
墓の周りは数多くのま新しい献花が手向けられている。
父の死を惜しんで、訪れてくれる人が後を絶たないのだろう、改めて父の人生に思いをはせた。
その日の夜、良太は川崎へ戻り、竜太は鎌倉の家に残った。
明けて月曜日、香良の車が迎えに来て東大病院へ。
通された個室で、血液の採取と下剤を飲まされた。
すべてが吐き出さて検査台へ上り、麻酔が施され、数を数えているうちに眠りの奥に誘われた。

トイレを出ると、私服の香良が待っていた。
「お腹は空いてない」
「この腹の痛みじゃ、なにも食べたくないね」
予期せぬ状況に、修平は不満を口にした。
「痛い、痛い、ってまるで子供みたいだったんだから」
たしかにそのような記憶がかすかだが残っている。
「どうやら初日の検査は終わったのかい。明日以降もこんな七転八倒が続くのならば抜け出して家に帰りたいね」
「残念ながら、どこにも逃げられないように、外には監視を立たせているわ。検査というのは嘘。これまでのあなたへの復讐だから徹底的に切り刻んであげるから、覚悟してね」
香良は軽口をついた。

<加納真唯子の予想>
ダイヤモンドS
◎⑥ビートブラック
○⑯ギュスターヴクライ
★⑦スマートロビン
△⑫リッカロイヤル
△⑤ケイアイドウソジン
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今週の戦績

2012-02-13 07:00:00 | 競馬
競馬ファンならば、土曜日にTBSで放送されていた、「バース デイ」をご覧になられた方も多いかと思います。
内田博幸騎手の、昨年の落馬事故から今年の復活・勝利までの8か月間を追った、ドキュメンタリーです。

事故後の情報は、活字としては伝わってくるのですが、その病状がどのようなものかは正確には伝わってこない。今回、改めて映像を通して知る、事故状況と復活までの道のり。
仮に私がカメラマンでカメラを回して、病室で身動きできない内田騎手を見ていたとすれば、「内田は終わってしまった」と思うほどの大怪我でした。
だからこそじっくりと時間をかけて、ターフに復活した内田博幸騎手。そこまでのプロセスを知っているかのような、「お帰りなさい」のファンの声援が包む。
そして今日。ゴールドシップでの約1年1か月ぶりとなる重賞制覇。
「おめでとうございます」

改めて、騎手という職業が危険と紙一重なものだと認識させられた。
これまでも多くの騎手が大きな事故に巻き込まれ、廃業という道を選択せざるを得ないのを見てきた。無事にレースが成立することは当たり前なことなのだが、その当たり前なことは、レースに携わる人々の全身全霊の想いが込められていればこそなのだ。

また、落馬しても完全に治りきるまで休んでられないという状況がある。しかし、そう状態での騎乗がふたたびの事故を起こす要因となることも考えられる。松岡騎手や佐藤騎手にはじっくりと怪我を治して復帰してもらいたいものだ。

今週の一鞍。


先週 2000円を2600円までアップして、今月中には15万円は確実と思っていたのですが、(1レースしか的中していない状況でそう思うことがおかしいのですが)今週は勝負レース、1発目で失敗撃沈。

土曜日は東京3レース④マイネルレーサー。4レース①ローズノーブル。5レース⑪ダイワズーム。7レース⑨ドントゥリバーレ。9レース⑪ヒカルハナミチ。11レース⑧オメガハートランド。京都、小倉にも狙い馬はいたのですが、いずれも準勝負馬。
その中で、唯一勝負馬として浮上したのが、小倉11レース⑩レッドシェリフ。
全額複勝投資したのですが...。

敗因は昇級初戦だったのですが、馬の力がまだこのクラスでは通用しないということなのでしょうか。好スタートのわりに徐々に後退、直線でも全くいいところがありませんでした。上村騎手のコメントが聞きたいですね。
前走が5番人気での勝ち上がりだったことも、人気過剰だったのかもしれません。
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1回東京6日目

2012-02-12 06:05:19 | 馬券
【帰郷】

 柏木修平と息子たちが、JRの鎌倉駅に降り立ったのは、22時を少し回っていただろうか。土曜日の夜ということもあるのか、それほど混みあっていない。懐かしい思いと、異郷の地を訪れるような複雑な思いが交錯する。
 改札を抜けると、母が待っていた。
 小さく手を振り、微笑みかえした母の姿に、この26年間の空白を埋めきれず、自分の不実を悔いる修平だった。

 息子竜太の誕生にあわせて、検査入院を2月13日の月曜日と決めた。誕生日の当日である土曜日の午後、札幌からの便で飛び立ち、羽田経由で川崎駅に着いたのは17時過ぎだった。先に修司と息子たちは到着していた。別れてひと月ほどなのに少し大人びた感じがした。
 時間差で、海外からとんぼ返りだという真唯子が到着。修司がいうには、ふたりとも格好が他人とは違うから見つけやすいのだと。
 修司がふたりの荷物を、駐車場に止めた車に運んでいる間に、修平たちは、真唯子が予約を入れておいてくれたイタリアンの店を探した。

 土曜日の夕方ということもあるのだろう、店は大変混み合っていた。予約の札が置いてある奥のテーブルに4人は通された。
修司が合流するとすぐに、客の視線を集めるような花火を飾ったケーキが運ばれ、竜太の12歳の誕生日を祝うプレートがのっていた。
 修平はさながらサプライズゲストというところだったのだが、もっぱら真唯子が話題の中心となり、料理も体重を気にしている良太や酒を飲まない修司や修平には、口に余る量だった。それでも彼女は2時間半、場を盛り上げ、最後にはすっかり出来上がり、酔いつぶれてしまった。

 父、征成の写真が仏壇に置かれてある。父らしい、にこりともしない遺影だ。
最後まで分かりあえなかった。昨年暮れに亡くなった時も、自分が死んでも、修平にはなにも伝えるなというのが、父の遺言だったそうだ。父の死がなければ、自分がこの敷居をまたぐことはなかったであろう。修平はその顔を見上げ手を合わせた。

 客間に敷かれた布団には、湯たんぽが忍ばせてあり、寒がりだった自分を、母は覚えていたのだろう。北海道や福島で生活していた修平にすれば、鎌倉はむしろ暖かさを感じるほどだったが、湯たんぽに母の温もりを感じた。
 生まれた育った家で、初めて息子たちと枕を並べて横になる。これが最後になるかも知れないという想いを抱きながら、しばらくは遠い記憶の波音を聞いていた修平の頬を涙がつたった。瞬間、晄の顔が浮かんでは消えた。
「負けない」
修平は自分にそう言い聞かせると、朝まで深いに眠りにと落ちていった。

<加納真唯子の予想>
京都記念
◎⑨ヒルノダムール
○①ダークシャドウ
★⑦ウインバリシオン
△④トーセンラー
△③トレイルブレイザー

共同通信杯
◎⑧スピルバーグ
○⑨コスモオオゾラ
★③ゴールドシップ
△④ストローハット
△②デープブリランテ
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1回東京5日目

2012-02-11 10:46:00 | 馬券
【シンガポールにて】

取材旅行でシンガポールへ飛んだ加納真唯子は、マリーナベイサンズのスカイパークのプールから見下ろす夜景を楽しんでいた。
取材と言いつつも目的の半分は、ここのプールで泳ぐことだったが、口コミをチェックするとホテルの評価がいまいちなので迷っていたが、この情景を楽しめたことは正解だった。何よりもそんな気分に浸れるのも、終えたばかりの取材に十分の手ごたえを感じていたからだろう。

9日水曜日。栗東トレセンでは谷水雄三氏の会見が開かれ、生産部門からの撤退が明らかにされた。ダービー馬4頭、G1レース15勝の名門カントリー牧場は、近年では社台グループに唯一対抗できる生産牧場であった。
清算の理由はオーナー自身の年齢があげられ、生産牧場は岡田スタッドに売却、育成牧場も千代田牧場に売却される見込みである。

真唯子はこの売却劇の裏情報として、谷水氏の撤退に関わった人物を取材するため、急きょ訪星したのある。というのは取材相手が、通訳を介さないことという取材条件だしてきたためで、英語が堪能な真唯子が指名されることとなったのである。

内心、真唯子はこの取材を快く思っていなかった。取材対象の情報が皆無で、さらに条件を提示してくるだけでも、相手が一筋縄ではいかないだろうと想像させた。そんな思いもあり、半分以上はリゾート気分と決め込んだのである。

しかしおかげで、空港で真唯子を待ち受けくれ、自らが運転をしていた男が、取材相手の工藤栄一氏であるとは、彼がオフィスで自己紹介をするまで全く気が付かなかった。そのため彼の軽口に合わせて会話を弾ませていた真唯子は、気兼ねすることなく取材することができたのだ。

26歳という若さで工藤が日本を出たとき、彼の武器は英語だけだった。しかし言葉さえ話せたならば、自己スキルはどうにでも身に付く。そんな思いのまま、ここシンガポールを中心に12年あまり世界を飛び回ってきた。
「日本人はNo1になりたがる。いまだにビジネスを戦争だと捉えてる。それで勝ち誇ったところで、だれからも相手にはされない。私が日本を出たときからのテーマはオンリーワンの自分をいかに人のため役立てられるかでした。もっとそれは思い上がりで、むしろいろんな人に助けられて今の自分があります。ビジネスワークはそれに対するお返しであり、みんなの笑顔が見たいという思いが一番にあります。」

工藤の会話は終始笑顔だが、その受け答えには強い信念を感じる。

「谷水氏は日本でも数少ない、グローバルな視点と将来的な視野を持った人物です。私もお会いさせていただく度に勉強させていただいて来ました。今回、ご相談を受けた際、谷水氏の想いを継承できる人物として、ある男を推薦して奔走したのですが、私の努力が足りず実現することができなかったのは残念です。」

「それほど工藤さんが思い入れがある方は、どのような方なのですか」
日本人、ふたりが面と向かて英語で会話しているのをはたでみていたら不思議な気分だろう。
「私は18歳まで、どん底の生活環境にいました。すべてを周りのせいにしてね。高校にも通えなくなり、チンピラまがいの生活をしていました。その時出会った人物に再生の道を与えてもらった。こうして今の自分があるのもその人のおかげなんです」

真唯子は工藤の話を聞きながら、自分を重ねていた。
自分も修司がいなかったら、今の自分はなかったと断言できる。

「だから、その人が動き出したときには、『いざ鎌倉』ではないですが、いつでも役に立ちたいと、そのために日々準備をしているんですよ」


そういう工藤の少し寂しそうな笑顔を真唯子は思い出した。
さすがにプールの水は冷たい。ジャグジーに身を移し、温めた身体をバスローブで包んだ。少しなごりおしい気持ちだが、明日は帰って、竜太の誕生日を祝う予定になっていた。

(この物語は谷水雄三氏のカントリー牧場撤退を脚色したフィクションです。実際の谷水氏とは、なんら関係はありません。)


加納真唯子の予想
クイーンC
◎⑧オメガハートランド
○⑨ヴィルシーナ
★④エミーズパラダイス
△⑦アラフネ
△③エクセレントカーヴ
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今週の戦績

2012-02-06 07:00:00 | 競馬
JRAのCMにタレントを起用しないのは経費削減でしょうか。
確かにバブルの温床のようなものですから、英断ではないでしょうか。

今週のこれ1本です。



2000円だけ口座に入金。
とても馬券が当たっていた頃は、初期オッズの投入金額で、勝負馬券を決めていたのですが、今はPATの夜間購入により、オッズ馬券は確実ではありません。
今の馬券購入ではこれが限度です。



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1回東京4日目

2012-02-05 09:18:12 | 馬券
【冬の陽ざし】

土曜の昼、修司は本郷にある東大病院の一室にいた。
半地下の窓は高く、腰かけた椅子から見上げる外には、青い空が広がっていた。
少しかび臭いひんやりとした室内と、薄暗い蛍光灯が、ここが病院であることを忘れさせる。
修司の横に腰かけた三上は、着てきたコートが脱げずにいた。

ふたりの目の前に腰かけた小林香良が口を開いた。
「申し訳ありません。早めに暖房をいれておけばよかったです。私の研究室なのですが、普段は使用していなもので、名ばかりの倉庫で」
修司よりも10歳ほど年上のはずだが、髪を後ろに引っ張って束ねているせいなのか、薄化粧なのに年齢よりもはるかに若く見える。
「いえ、こちらこそ。本来ならばこちらが北海道に伺わなくてはいけないところなのに。三上さんにもわざわざ東京までお越しいただき、すみませんでした」
三上の牧場に勤めるにあたって、修平は健康診断を受けていた。その診断結果に関する相談ということで、香良に呼ばれていたのだが、3者の都合がつかず、今日になってしまった。
「僕の方は、別件もありましたので、気にせんでください。それよりお話というのは...」
三上は着ていたコートを脱いで、膝の上に置いた。部屋はまだ寒かった。

30分近い説明と質疑応答が繰り返され、いつしか部屋の温度は汗ばむほどに変わっていた。
検査結果から再検査が必要であること、場合によっては長期の入院治療が必要であること。それらに関するサポートはすべて香良があたること。彼女の説明は的確であり無駄がない。かつ素人の修司たちが聞いてもよくわかる丁寧なものであった。

修司は東大病院を後にして、三上と地下鉄の駅を目指した。
「帰ったら早く、修平さんを説得しなくは」
考えごとをしていた修司は、その言葉で我に返った。
「あっ、三上さん。今日は本当にご足労いただき、ありがとうございました」
三上は首元から、耳の裏側に手を添えながら、
「いや本当に、明日、府中でうちの生産馬が走るんだ。前走は逃げて、いいところがあったので、少しは期待しているだけど」
いいながら、その手を首筋に二、三度上下させた。病室で話をしていても、そのしぐさを修司は何度か見た。
「特別レースですか」
「平場。うちの馬が特別に出走なんてね。でもね、うちも生き残るため色々とやっているんだ。数年後には特別ぐらいは勝てるように。その意味でも修平さんにはキーマンとして来てもらったんだけどなぁ」
そういう三上に、首筋のしぐさはなかった。

これから春に向けて、牧場は忙しくなる。そのことを修司も知っている。
三上が修平に大きな期待を寄せていたことは、事実だろう。なんとなく、三上の癖を修司は見抜いたような気がした。


<加納真唯子の予想>
きさらぎ賞
◎ ⑨ワールドエース
○ ⑬ベールドインパクト
★ ⑩マジカルツアー
△ ⑥アルキメデス
△ ④ヒストリカル

東京新聞杯
◎ ⑭サダムパテック
○ ⑥コスモセンサー
★ ⑪スマイルジャック
△ ⑫ダノンシャーク
△ ⑩フレールジャック
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