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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

2月の玄関飾り

2011年02月09日 | 玄関飾り

 わが家の玄関に飾られる手拭いが2月バージョンになった。なんとチョコレート柄の手拭いである。こんな柄を手拭いにデザインすることを考えた人もすごいと思うが、「2月=チョコレート」という図式が日本人(私も含めて)に出来上がってしまったことに驚いてしまう。
 日本にいると、銀座や赤坂は別としても、ふつうは「デパ地下」くらいしか、チョコ屋なるものと出会わない。ゴディバとかノイハウスとか、とにかく非日常の高級チョコレート屋のイメージである。だいたい日本人はチョコ屋なるものに寄ってショーウィンドーを指差し、「今日は、この二つ」みたいなチョコレートの買い方をする人はさほど多くない。そういう意味で高級チョコレートは、バレンタインデーに利用されるための食べ物のような気がしてならない。
 オランダで生活していて驚いたのは、スーパーで買い物をした帰りの老人がおしゃれなチョコレート屋によって、一つ、二つのチョコを買ってかえる。店屋の店員は、それをチープな紙袋に入れて渡してくれる。帰りにつまむのか、帰ってお茶とともに食べるのか?とにかく高級なるチョコも日常生活の中に溶けこんでいた。
 京都で買った手拭いに描かれたチョコが高級かどうかはとにかく、面白いのは、そのチョコの種類である。たくさんの抹茶チョコがちりばめられているではないか。ヨーロッパで発展したチョコも日本文化の中で「日本のチョコ」へと変容し、日本人に受容されていくのである。なんだかそう考えると、「日本手拭いに抹茶チョコ」はそんな日本におけるチョコを表象しているようにも思えるのだ。