Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

自分のための沖縄みやげ

2017年09月20日 | 家・わたくしごと

 実は先日、那覇に行った時に写真の食器を買ったのだった。食器というのが適当かどうかはわからないが、これは、朝パンにバターやジャムをつけて食べる人用に作られたものだという。とはいえこの道具、今の沖縄のおみやげ品ではない。ひと昔前の沖縄、たぶんアメリカ統治時代に作られたものだ。それだと朝のジャム、バターに合点がいく。
 ブログで紹介したおみやげ屋のおばあが、古いお土産を次から次へと見せてくれた。
「こんなものはもう売らんよ。」と棚の奥の方からほこりを被った箱を出してくれた。それがこのお土産品だった。この店主は竹富島出身なのだが、宮古島の特産で何か作れないかという話がかつてあったときに、宮古島の黒檀で作られたものだという。当時はアメリカ兵が多かったために、アメリカの生活に合わせて作ったそうだ。当時はよく売れたという。沖縄は、アメリカ世(あめりかよ)から日本の世に変わり、宮古でも黒檀が希少なものとなって伐採ができなくなり、もうこのお土産は作られなくなった。
 私の朝食は、パン、バター、ジャム。ぴったりだ。どうせもう売れないからと、1,000円も値を下げてくれた。とにかく使いやすい。ものすごいすぐれものだ。なんで14年も沖縄に住んでこんないいものに気が付かなかったのだろう。一旦、島の外に出ると、見えなかったさまざまな「島」が見えてくるのも面白い。