トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

シラン

2011-12-11 | 樹木 草花


「知らん」ではない「紫蘭」である
観賞用として多く栽培されている 今では野生種は稀でほとんど見られない 環境省の準絶滅危惧種

実をつけていた
開けると埃のような超細かい種がワッと舞い上がった

ラン科の植物は単子葉植物では最も進化した科の一つ
まず種の数が膨大 数万から数十万個の種が一つのさやの入っている

こんなに沢山のタネなので超未熟児 重さは一粒0.01mg以下
普通のタネにある子葉も胚乳もなくまだ形を成さない細胞の塊だけ

育ち方は・・土壌菌類のラン菌を取り込んで ここから栄養分や水分を分けてもらい根や葉を作ってゆく
上手く葉が出来れば後は光合成で自分で栄養をつくる
こうなるともうラン菌は不要なので酵素を出して消化して自分の栄養にしてしまう・・恩を仇で返す か・・

花がとても美しい
沢山の実を付けるためには沢山の花粉が必要
そこで 美しさに騙されてハチが花の中にやってくるが蜜などはない タダ働きをさせる・・美しいものに騙されてはいけません
ハチが引き返す時にドッと花粉塊を背中に背負わされて運ばせる

花粉の運ばせ方 超未熟児を育てる方法 最高数の種 すごい技を持ちながら 準絶滅危惧種とは・・

花の写真は5月のもの