
夾竹桃は中国名で、これを音読みにしてキョウチクトウになった
インド原産で江戸時代中期に渡来した
キョウチクトウ科の常緑小高木。株立ち状になり5m程になる
葉はふつう3個づつ輪生する 狭長楕円形で両端は尖り縁は全縁
花は6~9月に咲き、枝先に集散花序を出し次々に開く
花冠は5cm程の高杯型で、上部は5裂し平開する
園芸的な改良が盛んで花の色や形は変化に富む
紅色八重のヤエキョウチクトウが普通で、ほかに純白のシロバナキョウチクトウ、淡黄色のウスキキョウチクトウなど色々ある。明治になって入ってきた地中海沿岸原産のセイヨウキョウチクトウが関東以西の暖地に多く見かけられる
果実は袋果 花の多さの割にはあまり見つからない
10cm程の線形で直立して付く
熟すと縦に割れて、赤褐色の冠毛の付いた種子を出す
葉や樹皮を取り日干しにして、煎じた液で患部を洗うと打撲の腫れ、痛みに効果がある
強心成分もあるが素人療法で心臓病に使うのは危険

面白い形のカジノキの実が生っていた
クワ科コウゾ属の山野に野生化している落葉高木 10m位になる
葉は互生して葉身は10~20cm左右不ぞろいの卵型 切り込みの無いものから3裂~5裂するものまで浅く又深く裂けて色々な形があって面白い
花は雌雄別株で、5~6月に咲く
雄花序は長さ6cm程の円筒形で小さな雄花がびっしり付く
雌花序は1cmほどの球形で、花被片は合着して袋状になり、花柱は1個で7mmほどの長さがあり糸状のボンボンのように外に伸びて良く目立つ
果実は集合果 2cmほどの球形で 花被と子房の柄が肥大して液質になりそう果を包み これが多数集まって集合果を作る
8月には橙赤色に熟し食べられる
さっぱりした甘みのある美味しい味だ

今日は24節季の白露 早朝涼しくなって草木に露がおり白く見える頃
都心ではそんな様子は全くなく、しかも今夜は台風襲来
ヒオウギはアヤメ科の日当たりの良い山地の草原に生える多年草
葉が扇状に出て 平安の頃の桧の扇に由来してヒオウギ(桧扇)となった
葉は長さ40cm程で、花茎は60cm~1mで背が高い
上部で枝を分けて数個の苞を付け中から2~3個の花を出す
花の時期は8~9月
3cm程の花で、花被の内外片は同形同大で平開する
内側に暗赤色の斑が多数ある一日花で次々咲く
果実は蒴果、3cm程の楕円形で熟して裂けると、光沢のある黒い種子が現れる
種子は球形で5mm程 漆黒さがあまりに黒いので、「ぬば玉」「うば玉」と呼ばれ「黒」の枕詞として使われた
9月頃に根茎を掘り水洗い後日干しにする
これを煎じて飲むと扁桃炎 去痰によく効く 漢方名「射干(しゃかん)」
クサグモ
2019-09-06 | 虫類

生垣や公園などの樹木の中に、汚く網が張られているのを良く見るがクサグモの仕業
8月に白い多面体の卵嚢を作る
その卵嚢の中で子グモは2齢幼体の段階で冬を越す
春先の幼体は頭胸部が赤く腹黒くて、成体とは異なっている
成体は7月から10月まで見られる
網は棚網で、比較的明るい場所の草木の間に張る
網は複雑で、シート状の棚網部とその上に引かれた迷網部、棚網の奥に作られたトンネル状の管状住居からできている
住居の奥に卵嚢を作る
多くのクモは網が壊れるとそのままか全面張替えをするが、クサグモは網を修理して使う
網には粘着性は無く、虫は不規則に貼られた網に当たってシート部に落ちたら 素早く噛みつきエサにする
卵嚢

アメンボ
2019-09-05 | 虫類

水の上をスイスイとアメンボが行く
飴のような甘い香りがするのでアメンボの名になったと聞いたことがある
カメムシ目アメンボ科の虫 池などの淡水に居る
アメンボ科イトアメンボ科を合わせて約30種居る
アメンボはアメンボ科で、細長い体や脚が特徴の水生カメムシ
成虫で越冬するが、冬は水辺をはなれ土中などに居る
4月~10月頃まで見られる
体は黒色で触角は長く体の2分の1以上あり 腹端に鋭い棘が2本ある
脚の先端は水を弾き、すばやく移動できる 中脚腿節の長さが体長より短い
翅は腹の大部分を覆う長翅型と、腹の4分の1ほどが見える短翅型がいる
食べ物は肉食で、水に落ちた虫などの体液を吸う
大きさは15mmほど

ザクロはザクロ科ザクロ属の1属2種(ザクロとヤエザクロ)の小さい科
西南アジア原産 日本には平安時代に入って来たと言われている
西アジアでは昔から子孫繁栄、豊穣の象徴
落葉小高木 5m程になる
本年枝は4稜があり、短枝の先は棘になる
葉は対生で3cm程の長楕円形で全縁
花は6月 枝先に5cm程の朱赤色の花を付ける
花弁は6個、萼は筒状で上部は6裂し肉質で光沢がある
果実は5cm程の球果 先端に萼片が宿存する
果皮は厚く熟すと不規則に裂開し、外皮が淡紅色の種子を多数出す
種子の外皮は甘酸っぱい液を含み食べられる
最近、大型で赤く皮の薄い甘みの多いザクロがあるが、アメリカで改良されたペーパーシェルと言う品種
熟して裂開した果皮を、手でちぎり取り広げて日干しにしたものを煮立たせ、
火を止めて冷め加減のものでうがいをすると口内のただれによく効く
花(6月のもの)
