トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

アネモネ

2021-02-13 | 樹木 草花


アネモネは風の娘という意味
風の神ゼビュロスに恋心を抱かれた美少女アネモネが、彼の妻の嫉妬のため野の花に変えられてしまった、という物語から名付けられた

キンポウゲ科イチリンソウ属(アネモネ属)の球根植物
ヨーロッパ南部~地中海東沿岸が原産地
日本では秋に芽を出し春に咲いて、夏前に地上部を枯らし塊根を作って休眠する
和名はボタンイチゲ ハナイチゲ ベニバナオキナグサ

草丈は15~50cm
花は2~5月に咲く
100種ほどの種類があり、そこから生まれた園芸種も多くあり、花色は白 赤 ピンク 青 紫 複色と多彩で、一重 八重もある
花びらに見えるのは萼片で、花弁は中心の紺色の部分か見えないこともある

全草に毒があり、茎などから出る汁(プロトアネモニン)で皮膚炎や水疱が出来ることがある

ノシランの種子

2021-02-12 | 樹木 草花


ノシランの藍色の種子がまだ残っていた
葉形を熨斗に見立て、さらにランに葉にも似ているのでノシランと言う

ユリ科の海岸近くの林に生える多年草
葉は50~80cmの線形で、厚く光沢がある
花茎は40cmほどになり、扁平で2稜がある

花茎の上部に総状花序をだし、多数の白色~淡紫色の花を総状につける
花期は7~9月
果皮が早く落ち、種子が果実のように見える
藍色の果実のように見えるのは種子

花(9月のもの)
花柄の途中に関節があり、関節から上が太いので合弁状に見える



キセキレイ

2021-02-11 | 野鳥


黄色の綺麗なキセキレイ(黄鶺鴒)
セキ(鶺)は背筋、レイ(鴒)は冷たく澄んでいる意味の漢語で、背筋がピンと伸びた姿を形容した名前 真っ直ぐに長い尾が伸びているセキレイ類の特徴をよく言い表している

漂鳥又は留鳥
平地から高山の水辺に棲む 北方や高山のものは冬には暖地に移動する
尾をよく振りながら、水辺を歩き水生昆虫類や飛んでいる昆虫類も捕る
よく見られるハクセイレイ セグロセキレイ キセキレイの中では一番声が高く、飛ぶときにチチンチチンと鳴く
因みにハクセキレイは、それほど高い声ではなくチュチュンチュチュンで、セグロセキレイは濁った声でジュジュジュジュと鳴く

雌雄ほぼ同色
長い尾羽、黄色い下面と腰、黄褐色の足
冬羽では雄雌似ているが、多少オスのほうが黄色味が強い
大きさ20cm
体の大きさはハクセキレイ セグロセキレイと共にあまり変わらないが体重は半分くらいでスズメ程しかない。 尾羽の割合が大きいうえ体がほっそりしている

ウミアイサ

2021-02-10 | 野鳥


ウミアイサは冬の海のアイサ類
アイサとは秋早く(秋沙)に渡ってくる鳥を意味する

冬鳥
海岸近くの海上 内海 港などにいる 広い湖沼に居ることもある
潜水して魚類をとる
嘴には歯状突起が並んでいて、捕えた魚を逃がさないようになっている

オスは頭部から頸上部まで黒く、緑色の光沢がある
後頭部にボサボサの長い冠羽がある
メスは頸上部から上が茶褐色
大きさ55cm


アカゲラ

2021-02-09 | 野鳥


赤 黒 白の配色が綺麗でもあり面白い
特に赤い部分が目立つということでアカゲラという
ゲラ(ケラ)はキツツキの事で、ドラミングの音が語源と言う説、「けら(虫)」をつついて捕食するからとの説など諸説ある
他に鳥が少なくても「見たー」となんとなく満足する鳥

本州と北海道に留鳥としている
山地の広葉樹林に住み、林内での行動が多い
昆虫類を好んで食べ、木の実も採食する
枯れ木、生木のどちらでも自分で穴を掘って営巣する
キツツキ類は前後2本づつの足指と鋭い爪、硬い尾羽を使って木の幹で体を支えている

雌雄ほぼ同色
オスは頭と顎線が黒く、後頭が赤い
メスは後頭の赤色はない
大きさ24cm

立枯れの木木しらじらと立つところ たまたまにしてきつつきの飛ぶ (若山牧水)

クロツラヘラサギ

2021-02-08 | 野鳥

 

顔の前面が黒いヘラサギ類
世界的希少種で日本版レッドリスト絶滅危惧種ⅠA類
「さぎ」と付いているがサギ類ではなくトキの仲間(トキ科)
飛ぶときはサギ類とは違い必ず頸を伸ばしている

冬鳥または旅鳥
沖縄県や福岡県では定期的に越冬して、他ではあまり見ないが東京湾のこの公園では毎年1~2羽やってくる
水田 湿地 干潟などにいる
浅瀬に嘴を少し開いて入れ、左右に振りながら歩き、嘴に触れた魚を捕えて食べる

雌雄同色
全体が白く、目先から嘴の先までと足は黒い
大きさ74cm

シメ

2021-02-07 | 野鳥


イカルに似ているが、イカルよりずんぐりした体形で、奈良時代にはヒメの名で知られ、平安時代にはヒメとシメ併用で江戸時代からシメと呼ばれている。イカルより小さいのでヒメと呼んだという説もあるが、「し」は地鳴きのシッで「め」は小鳥を表す接尾語と言う説が有力

冬鳥
本州中部以北と北海道では少数が繁殖しているが、大半はシベリア方面から渡ってくる
平地や丘陵地の林や市街地の公園などでも見られる
越冬地では単独で行動し、草木の種子を採食するが、春先には群れを作る
カエデやヤマハゼ エノキなどの種子を好んで食べ、硬い種子を割る嘴は30kgもの力を出すと言う 嘴で器用に皮を剝くことから、イカルと共に豆回しの俗名もある

尾羽が短くずんぐりした体形
太くて淡灰褐色の嘴
冬羽オスは嘴の周りと喉、目先は黒く、頭と頬は淡褐色で後頭は灰色
メスは色が鈍い
大きさは19cm

イカル

2021-02-06 | 野鳥


イカル(斑鳩)が地面をごそごそ歩いていた
古名は「いかるが」
奈良県の斑鳩(いかるが)に住む鳥が名前の言われという
地名が鳥の名前になったのはあまり聞かない
漢名で斑鳩と言うと、ジュズカケバトの事で混乱しそう

留鳥または漂鳥
北方のものは冬には暖地に移動する
平地から山地の落葉広葉樹林に住む
冬には近くに林のある農耕地や苅田などにいる
樹上生活が主だが、稀に地上で草木の種子を採食し、冬には苅田に残るモミなどを食べ、硬いジュズダマの実なども食べるが、それより柔かいムクノキの実や木の芽など好んで食べる

ペアーの仲の良い鳥で、メスが抱卵していればオスが給餌に来るし、メスが出かける時は巣の内外で鳴き交わし、オスが迎えに来てから一緒に出掛け、巣に帰る時もオスが必ず送り届ける

雌雄同色
太くて黄色い嘴 光沢のある黒色の頭上
初列風切中央に白斑がある
地鳴きはキョッキョッで、囀りはコーキーコーキーコーキーとかキコキーコーケキーなど澄んだのどかな節回しで、「赤いべこ着い」など色々な聞きなしがある メスも囀りまた冬でも囀る
大きさ23cm

シナマンサク

2021-02-05 | 樹木 草花


花が咲き始めるころまで枯れた葉が残っているものが多いシナマンサク

マンサク科の中国中部原産の落葉小高木 2~9mほどになる
幹は根元からよく分枝して平たい球形の樹冠を作る
葉は互生し、8~16cmの歪んだ倒卵形 縁に波状の鋸歯がある

花は1~3月葉の展開前に咲く
前年の葉腋から出た短い柄の先に黄色の花が集まって咲く
花弁は4個で2cmほどの線形
萼片は4個 卵形で暗紫色

果実は蒴果
熟すと2裂して光沢のある黒い種子を2個出す

パンジー

2021-02-04 | 樹木 草花


誰もが知っている春の花パンジーはパンセ(考える)という言葉に由来している
人が何かを考えているように見える・・?
「継母の花」という国もある 5弁の花びらのうち、一番大きいのが継母で、両側の2枚が連れ子、この3枚に隠れるような2枚が先妻の子だと言う


パンジーはビオラ属で、ビオラとはギリシャ古語でスミレの意味
アテネ市の紋章にもなっている
スイスアルプスに多くあるビオラ・カルカラータとビオラ・トリカラーなどを親に持つ交配種

花形や色彩に多くの品種を持つ人気者 花壇があれば先ず植えられている
春花壇と決まっていたが、最近は冬花壇や早春にも咲いている
高冷地で早めに種まきして育苗している

ゼラニュウム

2021-02-03 | 樹木 草花


今日は24節季の立春 寒さが峠を越えて暖かくなるころ
暦の上では今日から春

ゼラニュウムはフウロソウ科ペラルゴニュウム属(和名テンジクアオイ属)の多年草植物
ゼラニュウムはこの属の植物を交配した園芸種の総称
日本には江戸時代に渡来し、葉が葵に似ているため和名テンジクアオイと言う
種類は300種とも言われ、花色や葉 咲き方 香りにバリエーションがある

一季咲のものと四季咲のものがある
草丈50~100cm
総じて一つの花茎に対し、複数の花を毬のように咲かせる
ヨーロッパではこの花の香りの強いものは除虫効果があると言われ、窓際に飾る習慣がある

セツブンソウ

2021-02-02 | 樹木 草花


今日は節分
2月2日が節分になるのは124年ぶりの事とか・・
セツブンソウは名前の通り早春、節分の頃に咲く
初夏には地上部が枯れて無くなる、いわゆるスプリングエフェメラルの一つ

キンポウゲ科の主に石灰岩地の樹林内に群生する多年草
地中には球形の塊茎があり、茎は10cmほどに伸びる
茎葉は花序の上部に2個対生し3深裂する

花は2~3月 茎先に約2cmの白い花を開く
花弁状のものは萼片で5個有り、卵形で1.5cm
花弁は中の丸く黄色い頭状のもので、2~4裂し先端は黄色の蜜腺に変化している
雄しべは多数あり葯は紫色
花弁の黄色と雄しべの紫色が独特の色模様で面白い
雌しべは2~5個ある
果実は袋果で長さ1cmほど 球状で褐色の種子が数個入っている 

ミソサザイ

2021-02-01 | 野鳥


ユニークな名前のミソサザイ
「みそ」は溝の事で、「さざ」は「ささやか」の意味で小さいこと、「い」は元来「き」で鳥を意味する接尾語の変化したものと考えられている
小川に居る小さい鳥、を意味する古語
江戸時代に本来ミゾ(溝)だったものがミソ(味噌)に誤解され「みそぬすみ」などの方言も生じた

留鳥または漂鳥
平地から山地の林で、渓流や沢沿いに多くいる
都心の公園でも時折姿を見せる
あまり明るい所へは出てこず、尾を立て腰を振りながら歩き回り、主に昆虫類やクモ類などを食べる

雌雄同色
囀りは小さい体の割には大きくよく通り、地鳴きは鶯に似て、それより少し高い声でチャッチャッと鳴く
全体が茶褐色で、細かい斑点や横斑がある
大きさ11cm 日本で最も小さい鳥の一つ