いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

世紀、世代を超えて。 over the era and generations

2014-02-15 20:07:55 | 日記
 (1)ソチ冬季オリンピックで日本の10代の躍進(rush)が続いている。男子ハーフパイプで15才の平野歩夢さんが最年少記録の銀メダル、同18才の平岡卓さんが銅メダルを獲得して、今早朝にはフィギュア男子で19才の羽生結弦さんが日本悲願の初の金メダルをついに掴(つか)んだ。

 前回バンクーバーオリンピックでの高橋大輔さんの銅メダルに続く、悲願の快挙だ。オリンピックのショートプログラムでの101.45の世界歴代最高点をフリーでは2度ジャンプ着地で転倒したが果敢に大技に挑戦して2位のパトリック・チャンさんにそのまま差を維持しての金メダル獲得だった。羽生さんはいやぁ緊張した、これがオリンピックなんですね、すごいな(インタビュー)と緊張感を表現してみせた。

 (2)惜しくもメダル獲得はならなかったが、ジャンプ女子の17才の高梨沙羅さんは4位入賞してワールドカップ大会での圧倒的な力、実力は誰しもが認めるところだ。
 昨夜帰国した高梨さんの目はすでに3月1日のワールドカップ大会に向けられていた。

 (3)ソチ・オリンピックは日本に限っていえば、世紀、世代交代(change of the era and generations)の大会となった。
 10代の彼ら、彼女たちは20世紀の終わりに生まれて21世紀を最初から成長してきた少子化世代(generation of rare children)だ。

 彼ら、彼女たちは類(たぐい)まれな特殊能力、技能の持ち主ではあるが、21世紀を最初から成長してきた少子化世代は絶対数が少ない分、競争密度は濃く、高いが、逆に目立つ、飛び出す確率も高い少子化世代だ。

 (4)世界に類のない速度で少子高年令化社会を迎えている日本で、少子化世代は必然的に社会的責任と負担、貢献に不安と負荷と期待が混在した未来開拓を求められているが、情報化、国際化の進化の世紀に躍動の機会、可能性もまた大きい世代でもある。

 少子化は未来社会、経済効果には悲観的な要素もあるが、彼ら、彼女たちの世代にとっては可能性、開拓性(venture)のポテンシャル(potential)も高い希望の世代でもある。そのポテンシャルを際限なく発揮し具現して存在感を示してくれたのが10代のメダリスト、オリンピック代表たちだった。

 (5)少子化世代に勇気と希望を与え、これから背負う社会的責任、負担にも挑戦する、向かう(dynamism)意欲を与える原動力(motive power)となるのではないのか。
 さらにこちらは25才の渡部暁斗さんがスキー複合個人ノーマルヒルで20年ぶりに日本に銀メダルをもたらした。

 ゴール直前まで金メダルを激しく競う中での堂々たる銀メダルだった。かっては萩原兄弟で黄金時代を築きその後日本に不利なルール改正の中で雌伏し、20年かけてのキング・オブ・スキーといわれるスキー複合個人での復活快挙だ。
 ともに世紀、世代を超えた(over the era and generations)交代を強く印象付けた。

 (6)フィギュア男子の高橋大輔さんは、直前のケガの影響か本来の切れ味するどいメリハリのある演技滑走は見られずに6位入賞となった。回転不足のジャンプで技術点の低さが響いたが、それでもフリーのプログラム構成点はトップを争う91点(羽生より上)で集大成となるといわれる今大会で最後までメダルの可能性を持たせた十分な存在感を示した。

 次に演技滑走する羽生結弦さんが待つリンク脇で、演技滑走を終えた高橋大輔さんに両手で拍手を送る姿(ライヴ映像)が印象的であった。あまり見られない光景で、バンクーバーオリンピックで銅メダルを掴み日本のエースとしてフィギュア界を引っ張ってきた27才の高橋大輔さんの目の前で、19才の羽生結弦さんが金メダルを獲得するという、世紀、世代交代のオリンピックだ。

 (7)これから羽生時代が続く中で、高橋大輔さんのスケーティングを引き継ぐ若者が必ずあらわれるはずだ。

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