いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

入試受験料の減額。 diminution of entrance exam. fee

2014-02-17 19:35:39 | 日記
 (1)本格的な少子化時代を迎えて大学では学生募集にあの手この手の毎年度のように制度改革(system innovation)を試み、少しでも多く有能な学生を確保しようと苦労している。

 こうも受験制度がコロコロ変わっては受験する側も対応が大変だろうが、少子化による大学経営難時代を迎えて大学もまた大変な時代を迎えている。

 (2)ちょっと上に飛ぶけれども、法科大学院も鳴り物入りで全国各大学に設置されたけれども新司法試験に多くの合格者を出すのは一部の都市部の大学に限られて、地方の大学では合格率も低く定員割れ、募集停止もめずらしくなく、文科省も整理統合の方針を打ち出している。

 法曹人養成のための特別目標の法科大学院のすそ野を拡げた結果のレベルの不均衡が招いた教育の質への不信感であった。

 (3)実力者は法科大学院を経ずとも新司法試験の受験資格を取得する試験制度を利用し、近年、時間、経費で効率的なこの制度の受験者が増加傾向にある。
 有能な人材確保のために受験の機会を多くすることは要素ではあるが、同じ新司法試験対策のために設けた制度で母屋(法科大学院)が庇(ひさし:受験資格取得試験)に取られるようなことを制度設計としてやっているようでは、国の制度改革の見通しの甘さが指摘されるところだ。

 (4)その教育の質の問題として、毎年コロコロ変わる大学入試制度だ。受験科目数を減らしたり、受験科目から英語を排除したりと簡素化、平易化に走って受験生確保に重点を置いた短絡な入試制度改革が目に付く。

 東大は受験対策だけでない多様な能力の学生確保のために推薦制度を導入するが、推薦資格がセンター試験で80%以上の得点者というまことに高いハードルを設けて、高校からはこれではすぐに対応ができないとの声(報道)も聞かれる。
 このレベルの学生なら一般試験で十分に合格する能力があり、わざわざ面接試問対策とか難題の推薦制度の意味はない。

 (5)近年の大学の入試対策の特徴として、入学試験問題の外部発注がある。英語ではTOEFLの点数を評価基準にする大学もあるがこれもけっこう難易度が高く、そこで民間検定団体、受験産業が英語の「読む、書く、聞く、話す」4技能の試験問題の開発(報道)を手がけた。今後、各大学が入試に導入、利用することが考えられる。

 教育研究が専門の大学では、入試問題の作成に時間と労力が割かれる問題を抱えており、入試制度の簡素化、平易化の傾向の中で入試問題の外部発注も広がりの傾向にある。

 (6)問題解消のための入試問題の外部発注は大学の有能な学生の確保の命題(proposition)とのインバランス(imbalance)はあるが、せめてそれなら高額の入試受験料は入試問題の内部作成を放棄した分、減額(diminution of entrance exam. fee)すべきだ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする