いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍不支持上回る。 unsupported the abe cabinet is exceeded

2015-07-06 19:43:58 | 日記
 (1)平和とは「戦争のない状態」をいう。憲法学で学んだことだが、その平和憲法を擁する日本で憲法学者の多くが安倍政権が目指す安保法制案を違憲と指摘している。
 安倍政権、自民党は安全保障(国民の安全を守る)は学問の問題ではなく、政治判断の問題だとして憲法学者ほかの違憲を論外だといわんばかりの強弁だ。

 安倍政権、自民党の1強多弱時代に内閣、自民党支持率の比較安定していることが背景にある強気だ。

 (2)その安倍内閣支持率が直近の世論調査では、はじめて「支持しない」43%が「支持する」42%を逆転上回った(unsupported the abe cabinet is exceeded)。
 メディアによる安保法制案、沖縄辺野古埋め立てなどの安倍政権の強引な政治手法に対する批判を強めていることに、自民党議員勉強会で「マスコミを懲らしめる」発言など民主主義、立憲主義に逆行する報道抑圧への無軌道発言で、ようやく国民にも覚醒して(awake)堪忍袋の緒が切れた危機感をもたらした結果だ。

 (3)同世論調査では安保法制案に反対58%(同賛成29%)、大幅会期延長した今国会での成立に反対61%(同賛成28%)、安保法制案の国民への説明が不十分81%(同十分10%)、同法案が違憲52%(同合憲29%)と国民の過半数がことごとく安倍政権の目指す安保法制案に対して「反対」、「違憲」、「説明不十分」と否定的に答えている。

 これまでも安倍政権の重要法案(特定秘密保護法、消費税引き上げ)には国民の過半数が反対の意思表示を示しながら、内閣支持率は経済効果、賃上げ一点で比較安定するというパラドックス政治(paradoxical politics)が続いてきた。

 (4)はじめて安倍内閣不支持率が支持率を上回る世論結果となって、暑い政治の季節を迎えようとしている。戦後70年談話、辺野古埋め立てを経て大幅会期延長による安保法制案の審議が安倍政権、自民党の目算違いを導く可能性はある。

 安倍首相も度々主張し自民党議員から聞こえてくるのは、これまでも安保改定、PKO活動による自衛隊海外派遣の審議の度に国民、学者の多くは反対、違憲と言ってきたが、その後の結果はどうか、日本の安全保障、国際貢献は高い歴史的評価を受けてきていると、国民の意思など結果に結びつかないと気にしない構えだ。

 (5)それが出来るのは内閣支持率が比較安定してきたからであり、今回はじめて安倍内閣不支持率が支持率を上回って国民意識と民主主義、国民主権に反する政府重要政策との「ズレ」が顕在化してくると、政府もそう好き勝手なこともできなくなる。

 安倍政権の大胆な金融緩和策による経済回復基調の一時の高い内閣支持率は政治にダイナミズム(dynamism)の必要性を考えさせたが、それはいくらなんでも憲法をないがしろにしてまで目指す独善的、野望の専制政治(absolute government)であってはならないことを国民は考えはじめている。

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