(1)チプラス政権が国民に対して反緊縮策(anti retrenchment policy)の支持を訴えて、それに応えるように国民の60%超がEUの緊縮策受け入れ賛否の国民投票でチプラス政権を支持したギリシャで、そのチプラス政権が打ち出したのは3年間の融資継続の見返りとしての緊縮策の受け入れだった。
国民の多くに失望を与えるチプラス政権の選択だったが、国民の間には未来に向けた国立て直しのあたらしい動きも見られる。
緊縮策の受け入れは財政破たん回避のくり返しで何も生まない。反緊縮策の支持は痛みはともなうがあたらしいギリシャの創造のためのスタートになると書いたが、国民の方が一足早く互助精神による社会行動で前を見据えた運動が起きている。
(2)報道によると「ホームレスや失業者などの社会的弱者を支援する『草の根』慈善運動が活発」になっているといわれる。
EUに対する反緊縮策支持で国民は財政危機に対して「がまん」を含めて財政破たんのくり返しではないあたらしいギリシャ再建改革の道を選択したのだから、「覚悟」はできているはずだ。
市民同士、教会、宗教団体がともに財政危機、緊縮策のなかで苦しい中、社会的弱者に対して支援の手を差し伸べて連帯感(social solidarity)を社会の中に取り戻そうとする運動、動きには、あたらしいギリシャ創造へのダナミズム(dynamism)となることを期待したい。
(3)ちょっと日本の国民性(nationality)、感性と似たところがある。東日本大震災を経験して、ボランティアが積極的に被災地に入って統制、規律のとれた支援、応援、救援活動を続けたことは国際的にも高く評価された。
ギリシャでも財政危機の国難の中で国民を6分、4分に分けた政策選択の中でも、社会的弱者救済、支援の運動、動きが注目されるのは心強いものがある。
チプラス政権が何やかやと言って政治的ポーズをとっても、財政破たんを回避して当面はEUの緊縮策を受け入れてユーロ圏にとどまることはいたし方のないところだ。
(4)その次に前を未来を見据えたあたらしいギリシャ再建改革のためにどういった政策、提案を打ち出せるのか大きな責任がある。
自らの政権を支持した国民に負担をかける以上は、財政破たん回避のくり返しで何もつくりださないではすまない。あたらしいギリシャ未来があるからこその今、現状を支え合ってしのぐという国民感情、運動をあたらしい再建エネルギー、ダイナミズムに変える再建改革案を示さなければならない。
(5)EUとしても緊縮策以外にギリシャに自立再建の足がかりとする協力、支援策を示して手を差し伸べることも必要だ。それが政治、平和、経済での「壮大な実験場」としてのEUの役割であり、使命でもある。そうでなければ、何も変わらないだろう。
EU内での貿易、経済協力で限定的な特別の優遇措置、配慮があっていいだろう。EUとしてもチプラス政権のこれまでの行く先のよくわからない変質性もあって、緊縮策受け入れもその通り、額面通り受け取ることにも警戒感はあるはずだ。
支援融資は継続しても、一向にギリシャの緊縮策ははかどらないということが起こらないように監視は必要だ。
(6)ギリシャ国民は日本国民性と似たところがあると書いたが、政治状況も似たところがある。
民主党政権の3年半の政策自己否定による自滅、デフレ円高株安不況の中で、安倍政権が誕生してリフレ政策、アベノミクスにより実体のない株高後遺症経済の不安は残しても、円安株高効果を生んでそれまでの長年のデフレ不況脱却を目指す経済回復基調、賃上げ効果をもたらしている。
(7)ギリシャで本格再建改革の活路は見出せるのか、国民の政権、政策選択も含めて成り行きが注目される。
国民の多くに失望を与えるチプラス政権の選択だったが、国民の間には未来に向けた国立て直しのあたらしい動きも見られる。
緊縮策の受け入れは財政破たん回避のくり返しで何も生まない。反緊縮策の支持は痛みはともなうがあたらしいギリシャの創造のためのスタートになると書いたが、国民の方が一足早く互助精神による社会行動で前を見据えた運動が起きている。
(2)報道によると「ホームレスや失業者などの社会的弱者を支援する『草の根』慈善運動が活発」になっているといわれる。
EUに対する反緊縮策支持で国民は財政危機に対して「がまん」を含めて財政破たんのくり返しではないあたらしいギリシャ再建改革の道を選択したのだから、「覚悟」はできているはずだ。
市民同士、教会、宗教団体がともに財政危機、緊縮策のなかで苦しい中、社会的弱者に対して支援の手を差し伸べて連帯感(social solidarity)を社会の中に取り戻そうとする運動、動きには、あたらしいギリシャ創造へのダナミズム(dynamism)となることを期待したい。
(3)ちょっと日本の国民性(nationality)、感性と似たところがある。東日本大震災を経験して、ボランティアが積極的に被災地に入って統制、規律のとれた支援、応援、救援活動を続けたことは国際的にも高く評価された。
ギリシャでも財政危機の国難の中で国民を6分、4分に分けた政策選択の中でも、社会的弱者救済、支援の運動、動きが注目されるのは心強いものがある。
チプラス政権が何やかやと言って政治的ポーズをとっても、財政破たんを回避して当面はEUの緊縮策を受け入れてユーロ圏にとどまることはいたし方のないところだ。
(4)その次に前を未来を見据えたあたらしいギリシャ再建改革のためにどういった政策、提案を打ち出せるのか大きな責任がある。
自らの政権を支持した国民に負担をかける以上は、財政破たん回避のくり返しで何もつくりださないではすまない。あたらしいギリシャ未来があるからこその今、現状を支え合ってしのぐという国民感情、運動をあたらしい再建エネルギー、ダイナミズムに変える再建改革案を示さなければならない。
(5)EUとしても緊縮策以外にギリシャに自立再建の足がかりとする協力、支援策を示して手を差し伸べることも必要だ。それが政治、平和、経済での「壮大な実験場」としてのEUの役割であり、使命でもある。そうでなければ、何も変わらないだろう。
EU内での貿易、経済協力で限定的な特別の優遇措置、配慮があっていいだろう。EUとしてもチプラス政権のこれまでの行く先のよくわからない変質性もあって、緊縮策受け入れもその通り、額面通り受け取ることにも警戒感はあるはずだ。
支援融資は継続しても、一向にギリシャの緊縮策ははかどらないということが起こらないように監視は必要だ。
(6)ギリシャ国民は日本国民性と似たところがあると書いたが、政治状況も似たところがある。
民主党政権の3年半の政策自己否定による自滅、デフレ円高株安不況の中で、安倍政権が誕生してリフレ政策、アベノミクスにより実体のない株高後遺症経済の不安は残しても、円安株高効果を生んでそれまでの長年のデフレ不況脱却を目指す経済回復基調、賃上げ効果をもたらしている。
(7)ギリシャで本格再建改革の活路は見出せるのか、国民の政権、政策選択も含めて成り行きが注目される。