いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

失政楽園ーコロナ社会で失ったもの。 Politics Lost

2020-07-18 20:22:08 | 日記
 (1)コロナ感染社会で積み上がったもの、失ったものがある。テレワーク、オンラインの働き方改革、マスク社会の自制心、キャッシュレス(ポイント)化、ソーシャル・ディスタンス、家庭家族生活が積み上がり、反面、失ったものがインバランス(imbalance)だった政治の判断、決定、政策だった。

 (2)安倍首相の独断といわれる全小中高の休校要請にはじまり、生活困窮者対象の30万円給付は自民、公明党の猛反発を受けて突如国民一人当たり10万円給付に変更になり、中小企業向け持続化給付金事業は民間委託、再委託で中間マージンの古い悪しき経済体質が残り、コロナ感染対策では政府諮問機関の専門家会議が矢面に立たされて政府と自治体間での方針の違い、対立があらわになり、政府の緊急事態宣言の発出にも影響を及ぼした。

 (3)止(とど)めが「Go Toトラベル」助成金事業だ。実はこの間に東京都知事選があり、感染者増加傾向がありながら政府も東京都も不利益を受ける「票」が逃げる、失うことを懸念してか対応する状況にないとして有効な対策を示さずに東京都では感染者298人最多を記録して今日的感染者増加社会を招いている。

 (4)そこで旅行者に助成金支給する「Go Toトラベル」事業は東京都など感染者増加傾向の中で政府は8月上旬から7月下旬連休にあわせて切り上げて実施するとしたが、これも感染者増加で東京都(発着)は除外することになり、高令、若者は控えるよう要請するという見直し、判断の甘さだ。

 政府はコロナ感染対策でウロたえ、混乱、不統治で漂流する中で安倍首相に近い黒川検事長の定年延長法制化を強行しようとして(黒川検事長は外出自粛中に新聞記者宅で賭けマージャンをしていたことがわかり辞任)、国民から反発を受けて法案を取り消す醜態をみせている。

 (5)安倍内閣支持率は一時20%後半台にまで下落して、野党の国会追及延長要請にも会期末で閉会して逃れた。政治の流れを見ているとコロナ感染拡大にウロたえ、翻弄(ほんろう)されて、戦略も見通しも実効性もなく失ったものが大きい失政楽園(Politics Lost)だ。

 安倍首相が5月中に届けるとした国民一人当たり10万円給付金はいまだに届かないところもあり(報道では全国90%支給とか)、政治の本質、力量が問われたコロナ感染社会で失った数々だ。

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