いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

アベノミクス逆風と新経済学。 a contrary wind against abe-nomics & new economics

2020-07-28 20:20:26 | 日記
 (1)最近では安倍後の首相候補の期待も出てきた菅官房長官だが、安倍政権の官邸主導政治を推進して人事権で権力を掌握して無派閥議員の結集、地盤強化も目につき、勢力を誇示すると無理して優遇する身内から問題議員も出て動けばサビもみられる。

 「政権奪回にはしっかりした中核がないと絶対に長続きしないというのが、これ、権力だと思う」(インタビュー要約)と述べて、安倍政権の中核は「アベノミクス」だと即答(報道)している。

 (2)09年民主党政権に代わる安倍政権を今の菅官房長官はのちの安倍首相を高く支持して12年に誕生させたが、それまでリーマン・ショック後遺症を長く引きづったデフレ不況の日本を円安株高に転じて民主党政権時7千円台だった株価を2万円台に上昇させて政労使会議で経済に政治介入して4年連続の賃上げを実現させてきたが、官邸主導の大胆な金融緩和策のアベノミクス効果だ。

 (3)しかしアベノミクス効果は大企業、富裕層優遇政策であり、中小企業、地方、国民には経済効果は薄く、大胆な金融緩和策の反動影響を見据えて出口論が課題になってきた中での今年の新型コロナ感染拡大だった。

 政府の緊急事態宣言発出による外出、移動、行動自粛、休業要請、海外出入国規制で世界、国内経済は大打撃を受けて、日銀委員の分析では経済回復は23年度にずれ込むという厳しさに見舞われている。

 (4)前述のように菅官房長官は安倍政権の中核はアベノミクスと述べているが、新型コロナ感染社会の対策でそれどころではない大量の国債発行(借金)による緊急経済生活支援に追われて、来年度予算案の枠組み、目標もできない(本年度並み取り組み)財政国難に直面している。

 いつまでもアベノミクスでもない、テレワーク、オンライン社会、一極集中から地方分配の新経済学(new economics)の必要性だ。

 (5)この間の安倍政権の迷走、失態続きはアベノミクスの面目もなく、菅官房長官の前言を借りれば安倍政権の「中核」崩壊で安倍政権は長続きしないことになる。そこで政局は事態転換のための解散総選挙の話になるが、さすがコロナ第2波襲来の夏の解散総選挙は立ち消えになり、秋以降年末にかけての公算も聞かれるが、冬のコロナ第3波も考えられて簡単ではない。

 (6)コロナ社会で投票率が低下すれば固定票、地盤票の高い自民党、保守政権に有利との見方もあるが、仮にコロナ社会で郵便投票方式となれば話は別だ。安倍首相を取り巻く疑惑も多く、国会閉会で野党追及からの逃げの政治では菅官房長官も頭が痛いだろう。

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