いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

不連続な政治社会。  life-line of discontinuity

2010-03-25 19:38:14 | 日記
 (1)10年度予算が成立した。政権交代でやるべきこと、国民に約束したことはもっとあった
のだけれど、政権基盤が変わって、公共事業費は20%弱削減したがガソリンの暫定税率は
継続し、社会資本整備で子ども手当、高校無償化、農業の所得補償と国民ひとり当たりへの
個別支援策で高負担となった。

 収支バランスを超えて、新政権の第1ステージでは政権交代を支持した国民への行政政策
サービスが増えるのは当然で、新政権のまずは政策実行中心の政治スタンスとなるのは理解
できる。
 政権交代を機の新政権の第1ステージとしては、政策実行主義をもっと鮮明に打ち出してマ
ニフェスト(公約)を後退させることなく、もっと完成に近い政策として推進すべきであった。

 そもそも、長引く経済不況で税収は40兆円を割って10年度予算(92兆円強)は過去最大と
いうこともあり、44兆円強(新規国債発行)の借金財政となった訳で、11年度以降も見据えた
複数年度単位での財政健全化調整が求められる。

 政権交代のモチーブパワー(motive power)で、収支バランスを超えた政策実行主義を貫けな
かった「点」と「守り」の政治姿勢が、マニフェスト後退、政治課題の先送りとなってその後の「政
治とカネ」が決定打となり、内閣支持率は30%に急落して政治は国民の期待に応えていない。

 (2)春休みに入って、街やスーパーには子どもの歓声も聞こえてきて、活気が感じられる。
「センバツ」は、ここ2日間の雨天で順延。
 子ども手当、高校無償化も、4月新年度以降実施されて、次世代への投資も始まる。

 一方、むしろ深刻なのが高年令化社会をむかえる「介護」。誰もが通る道で、介護のため
に仕事を辞める人は年間15万人弱と増え続け、しかも40~50代が占めて、家計にかかる
負担も大きい。

 介護支援も、現行の使途が限定された保険制度よりは現金支給制度のほうが、介護者、被
介護者にとっても有効活用が出来て効果的だ。当面の政治課題として取組む必要のあるのは、
「介護」の環境整備。
 家庭、地域、病院、施設の連携協力体制、国の支援策で、希望の持てる高年令化社会の形
成だ。

 郵政民営化もどうだ。大きくカジを切り替えて3年。確かにサービスは分社化で低下した
が、政権交代でもう抜本的見直しが進められて、政治が改革も見直しも政治家の野望の道具
(tool)に見えてくる。国民生活にとっては、政治は不連続線(line of discontinuity)ではない。
 改善、改革は必要だが、卓越した「先見性(foresight)」がベースだ。

 (3)時代、社会の変化はスピードを増した。インターネット社会は、広い情報分野を短時間で
アイテム(item)として整理し、集約するが、氾濫も生む。
 「情報のアイテム」を繋いで「情報ライン」として普遍的価値を持たせる能力としての「先見性」
が、処理スピード(disposal speed)の陰で見失われている。

 今、社会で起きていること。生物多様性、地球環境アメニティ、製造者責任、雇用、政治とカネ、
市長と議会、裏金・公費濫用、親と子、教育、国際化。
 もう少し、立ち止まって、深く考えてみたいものだ。点から線の先を見る。

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器と器量・定数と少数。  quorum and minority

2010-03-24 19:31:43 | 日記
 2010年大学を卒業しても8万人の就職が見つからない。雇用を創出しなければならな
い。企業は不況が長引き「体力」もなく、半数近くが新規採用を見送り、来年度もその傾向
は続く。

 (1)国土交通省北海道開発局ではどうか。まさか、情報共有化時代の中で、遠く国民の目
が届かないとでも思ったのか、北の大地では多数の同労働組合員が就業中に違法な組合
活動を常習、常態化して、幹部はこの事実を知りながら放置していた。

 適正規模以上の公務員が採用、配置されていて、仕事中に組合活動でもしていないと
「やる」ことがない実態と、それでも仕事が回って公務員体制、体質があきらかになって、4
千人強(同局全職員の60%)が処分対象者となった。
 同開発局では、ご丁寧に仕事中に組合活動を認める「制度(措置)」まで認めていた責任
放棄の有り様だ。

 雇用は必要な人には創出が緊急な命題なのだが、地方公務員が「飽和」状態なのはあき
らかな実態(地方の役所でも、多くの手持ち無沙汰な係員を見かけることがよくある)なので、
国家予算(財政)も40兆円を超える国債発行(借金財政)で圧迫する中、公務員の大幅な
「削減」と適正規模の労働環境で、少数精鋭により存分に国民のために鋭意「勤め」てもら
おう。

 身内には見て見ぬ振りの甘く、国民に不況と過剰な負担を強いる「行政」には、いいかげ
んにしてもらいたいものだ。
 同開発局は、就職先が未だ見つからない大学卒業者とそっくり入れ替えてはどうか。その
程度の仕事ならビギナーにも十分対応できる。

 (2)名古屋市議会ではどうか。市長提案の議員の定数、報酬の削減は同委員会の全会一致
で否決された。議会はそれぞれ「半減」の根拠が不明だとして、今後、市民とのヒアリング
を通して、これらの問題について検証を進める意向のようだ。

 市民、市区の意見要望を斟酌(しんしゃく)し、反映できる効率的、効果的な「議員の定数と
報酬」について、市民を交えて討議、検証するのはいいことだ。
 地域利益代表、個人的野望だけの議員を抱える余裕、体力など地方財政にはない。
 市長側は、市民のリコール(議会解散)運動で対抗する意向のようだ。

 (3)医療(病院)ではどうか。川崎市の病院が看護師を30人以上も水増しして、診療報酬
を最高ランクとして届け出(08年)していた。
 病院機構は、制度改革が進まない保守的な組織で、その結果としての経営危機ばかり主
張する。企業クラスの経営改革、刷新が必要なだけだ。

 医師不足も噂されるが、毎年、医学関係大学からは卒業生が出ていて医師を目指す。恒常
的に不足になる要素はなく、医師の再配分が効果的に出来ていないのではないか。
 施設、設備の整った病院には医師が集中して、一極集中型の見直し、再配分が求められる。

 医師も、施設設備ではなく、「スキル」で患者の、社会の信頼を得られるセオリー(theory)
を鮮明にすべきだ。間違っても、患者のたらい回しで使命を果たせないなどということのない
医療現場が大前提だ。

 そこで、4月からは病院領収書(recept)が変わる。領収書に、①詳しい検査内容、②薬
の正式名称が記載される。
 従来は、専門性をタテにの情報公開に消極的であった医療体質。治療内容や薬の効用にも
双方のプライバシー保護などで公開されることは少ない。ようやく4月から、領収書に詳細記載
で公開される。

 これに続き、医療(病院)の制度改革に積極的に取組むことを求める。病気も、医療も、病院
も、医師も、「患部」機能に「直接」適切な対処をみせなければ、他への「副作用」で制度改革
の効果も少ない。

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仮面を被った政治家たち。  masked statesmen,women

2010-03-23 19:36:27 | 日記
 09年に市民51万人強の圧倒的な支持を受けて誕生した河村名古屋市長。前身の衆議院
議員時代にも議員の年金廃止による国民目線の意識改革を主張し、「議員はボランティア
(volunteer)」の考え方をそれまでの月額数千万円の市長の報酬を8百万円にして、市民
目線の政治信条を実践している。

 資金に余裕のない候補者の政界進出の機会を奪うという議論もあるが、市民生活、市民感
情と同じ目線の政治姿勢、実行力には共感も多い。
 現在、市長提案の議員の定数、報酬の削減による議会改革で、議会、議員との攻防を展開
している。

 米国では、政治戦略として政治資金(political fund)を豊富に、多様に使用して、資金集めの
高収益がステータスの社会。社会価値基盤の違いがべースにあるとはいえ、政治資金も必要
なら拡げるだけ拡げて、グレーゾーンをなくすることも方式のひとつ。
 このため、米国でも市民カンパ(草の根運動)による政治資金はけっこう、政治活動の根幹を
なしている。透明性は高い。

 「政治とカネ」については、米国社会とは社会価値基盤の違う日本社会。(1)政治家個人
への母親からの数年にわたる巨額の献金(political donation)を本人が知らず、表面化し
てから贈与税を納税、(2)多額の企業献金を強要して、記載せず土地購入に充て、不正責任
は会計責任者止まり、(3)そして、政治家本人の管理の裏口座に支持団体(地方教職員組合)
から多額の資金が振り込まれて、政治資金規正法違反に問われて教職員組合幹部が逮捕さ
れた。
 政治家本人は、本人が管理する(裏)口座に振り込まれた資金(1600万円)の事実を知ら
ないと言い、逮捕された幹部は黙秘中。

 (2)、(3)の場合は、いづれも検察の不当介入としてまず批判、政治家は資金の流れについて
事実関係を積極的に自ら説明する姿勢は見られない。
 (3)の教育組織の従事者として、逮捕されても消極的、黙秘をして積極的に事実関係を説明し
ない「教育のあやうさ」は、この際置いとく。

 多額の資金管理を会計責任者にまかせて政治家本人が報告も受けずに、知らないという、
ずさんな資金管理の(2)、本人管理の個人(裏)口座に振り込まれた多額の不正(政治家個人
への団体献金禁止)な政治資金を知らないという、あきれた資金管理の(3)の「実態」だけで
政治家適性の不適格者といえる。
 検察による解明は解明として、国民に対する政治責任を早急にはたすべきだ。選択肢は他
にない。

 政治家の言葉から、哲学が聞こえない。詭弁も哲学のひとつなのか、よくも見え見えの詭弁
を弄(ろう)するものだ。仮面を被って(masked)「素顔」を見せない政治家に、国政はまかせら
れない。

 政治は「ボランティア」で、限りなく無償の「手当」でいくのか、多様な「資金集め」の「広く自
由」でいくのか、言い訳のがれの「ややこしさ」だけは、なんとかしたいものだ。
 仮面を被った政治家たち(masked statesmen,women)の「素顔(資質)」が問われている。

 

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核のない世界、平和。  nuclear-free universe

2010-03-22 19:37:31 | 日記
 オバマ米国大統領が09年に就任して、唯一の核兵器使用国として(1)道義的責任を認め、
(2)核兵器のない世界を目指す宣言をして1年が経過する。その世界平和への政治メッセー
ジが、就任間もなく実績のないオバマ大統領をノーベル平和賞受賞者にする。

 米国内政治では、所属する民主党が長年テーマに掲げて実現できなかった国による医療
保険負担改革(日本では当たり前の社会制度だが)に取組み、平均して負担増となる国民
の反発を受けて、変革が進まない。
 同時に米国のサブプライムローンの焦げ付きに端を発した100年に一度と言われる経済
不況が米国企業の破たんの連鎖を呼んで、言葉(口)だけで、実行性がないと、オバマ大統
領の強いリーダーシップにも不信感が出てきて、支持率も急落して50%を割る現状。

 核兵器のない世界(nuclear-free universe)を宣言しても、それは大統領自らの生存中に
は実現はむずかしい認識も表明して、今、米国がヨーロッパに配備したNATO(北大西洋条
約機構)同盟国への戦術核兵器(局地限定小型化)の撤去も、配備した米国の意思だけで
は解決も進まない。

 米ソ冷戦時代にはNATO同盟国に配備された戦術核兵器は7000発を超えて(推定統計)
いたが、現在は250発弱に縮小されて、しかし、NATO加盟国間では「非核論」と「抑止論」
とが、今も共存して論議されて、最近は米国までもが非核化への性急な行動に慎重論も唱え
る始末だ。

 非核三原則をテーゼ(these)とする日本でも、かって核持込みの密約のあったことがわかっ
た核の持込み自体の検証すら求めることも不可能な大きな米国の軍事機密化、国際情勢の
壁がある。
 オバマ大統領が動かすとした核兵器のない世界を、その米国が引き止める政治力学のパラ
ドックス(paradox)がある。

 しかし、これも又唯一の被爆国としての日本は、核兵器のない世界、国際平和に向けたイ
ニシアチブ(initiative)を取る使命を持つ。
 非核三原則をテーゼとする日本が、核兵器のない世界、国際平和に向けた情報発信力、戦
略(strategy)が見えてこないのは、どうしたことか。
 普天間基地移設先問題での米国側からの基地問題の安全対策を引き出さない、消極的政治
責任に通じている。

 一方、通常兵器では、資金潤沢な資源輸出国の兵器購入は前年比較「22%」も増加して
いる。その兵器輸出の最大国が米国の30%、次いでロシアの23%と核兵器保有の2大国
が占めて、中東、アフリカ、アジア諸国の軍拡化を支えている。
 中国は、軍事予算の拡大(兵器輸入全体量の9%を占め1位)を続け、インド(同7%で2位)、
パキスタンも軍拡路線で、イラン、北朝鮮の軍事化は闇の中だ。
 
 国際平和の世界に向けての米国の「主義(主張)」と「行動」力学のパラドックス(paradox)
なスタンスは問題解決にはつながらない。
 オバマ大統領が国内政策のメインテーマとして対応する国による医療保険負担改革は、3
月下旬にようやく下院を通過して実現に向けて前進した。

 オバマ大統領、言葉だけでない世界平和に向けても行動力学を進化させる番だ。
 平和とは、戦争のない自由な状態をいう。願わない人類がいるのだろうか。

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黄砂と台風のすき間風。  shift of course

2010-03-21 19:59:55 | 日記
 アジア、ユーラシア(asia,eurasia)地帯、春本番をむかえると気圧配置が南寄りの高気圧
からの強い風を巻き起こして、「春一番」が日本に吹きこんでくる。
 冬から春への訪れを告げる暖かい強風も、春到来の風物詩を楽しむと思えば、少々のこ
とは我慢できる。

 (1)春一番の前に、昨日の台風並に発達した強風。富士山麓の「野焼き」で人命を奪った。
害虫駆除のための恒例の作業ということだが、天候の変化に対応不十分な「恒例」行事とし
ての決まり切ったルーティン(routine)の側面、「すき間風」が非劇となったのではないのか。
被災者は、消防ボランティアとして防災活動の経験者でもあったという。

 (2)「野焼き」というのは、広大な地帯の草木の除去と新芽育成には効果的な手段として、
各地で「風物詩」として許可を得て行われている。京都の五山の送り火(大文字焼き)、広島
秋吉台の野焼きも観光化して有名だ。

 「野焼き」はダイオキシンが発生して、大気放出による環境汚染防止のため一般的には法
令で禁止されている。例外としてのこの風物詩の行事、仕事の許可に合わせて、当時「立っ
ていられないくらいの強風」(現場関係者談)での許可条件、安全対策が検証される。
 恒例とかルーティンの起こす「すき間風」を見逃してはいけない。

 (3)この季節、春一番が持ってくるのが「黄砂(yellow sand)」。自然の摂理とはいえ、何とか
ならないものかと思う。この迷惑をどこへも持っていきようのないのが、自然の理不尽だ。
 中国内陸(内モンゴル地域)の広大な砂大陸で発生する黄砂は、今年は大規模な最悪のレ
ベルで観測されている。

 これが春の強い偏西風に乗って、大量に日本海を超えて日本上空にすでに達してきている。
今日開幕の「センバツ」の映像でも、甲子園スタンドが黄砂で霞んで見えた。ここまで強烈
なのは記憶にない。しばらくは、洗濯物、車への影響で四苦八苦の日々が続く。

 (4)ユーラシア(eurasia)大陸の狭い海域を隔てた東端に位置する日本というロケーションから
夏秋の台風とともに、毎年、影響の受ける自然現象。自然の摂理とはいえ、宇宙科学対処法で
事前に「進路変更(shift of course)」とか対応策がないものかと、理不尽なことも考えてしまう。
 中国も今年中にはGDP(国内総生産)で日本を抜き世界ナンバー2となるのは確実の国を挙げ
ての経済発展国。開発による自然環境アメニティの後退も進んでの黄砂影響度もあるのか。

 (5)しかし、気候変動(地球温暖化防止)問題で各国目標値実現による省エネ対策では、概算
60兆円は必要のところ、人工的(コンピュータ制御のヨット使用)に海水を霧状にして大気中に
噴射して海水の塩分で雲を厚くして、地表での気温を下げて温暖化を防止する効果では5000
億円で可能という地球工学の研究例もある。
 海水の含んだ雨が海洋だけでなく生活圏に及んだ場合の生物、植物への副作用はどうかと
も思うが、研究は野外実験へと進行中だという。

 あながち、黄砂、台風の「進路変更」への宇宙科学対処法も夢の世界でもないか。

 

 
 

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