いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

核兵器禁止のボヘミアン・ラプソディ。 Bohemian rhapsody in nuclear weapon ban

2022-08-01 20:16:14 | 日記
 (1)岸田首相が国連で開催されるNPT(核拡散防止条約)再検討会議に出席するためニューヨークに出発した。「核兵器のない世界を目指す国際的な機運が著しく低下している」(報道)として、日本の首相として初めてのNPT会議出席だ。

 (2)そう言いながら、世界で唯一の戦争被爆国日本でありながら国連の核兵器禁止条約には参加せずに、米国など核保有国に同調する姿勢を示している。理由は核兵器禁止条約に核保有国、開発国が参加せずに不平等条約であり、平和への実効性、可能性がないことをあげている。

 (3)そうではあっても唯一の戦争被爆国日本が国連122国、地域が締約国(各国での批准が必要)の核兵器禁止条約に参加する意義、意味は大きく(後に記述するように核保有国への圧力効果)、国連からも日本の核兵器禁止条約参加への期待は大きい。

 (4)日本、岸田首相がこちら(核兵器禁止条約)を飛ばしてNPT(核拡散禁止条約)には意欲をみせるのは日本外交の自主性を放棄して米国追随外交であり、日本の外交姿勢が問われる不名誉な判断だ。

 (5)プーチン大統領がたびたび核兵器使用を示唆して威かくしていることに岸田首相が核のない世界実現の国際的な機運が著しく低下していると認識しているなら、まずは核兵器禁止条約への参加が先決、優先されることだろう。

 (6)国連の取り組みも一貫性がみられない。核兵器禁止条約がありながら核拡散防止条約もあるという、できるだけ多くの国、地域が参加しやすい、同意しやすい条約を多くして、核兵器包囲網を幅広くしたい意向、気持ちはあるのだろうが、そういう緩やかな国連の姿勢が問題の本質を甘く受け取られる原因、理由だ。

 (7)広島、長崎の唯一の戦争被爆被害の大きさ、悲惨さは世界が認識、共有するところであり、77年前の原爆投下国オバマ米大統領も米国大統領として初めて広島原爆慰霊碑を訪れて献花しており、来年のG7は広島を会場に開催される。米英仏の核保有国首脳も広島を訪れる。

 (8)今年初めには米英仏中露の核保有国による核兵器を先駆けて使用しない合意がはかられた(報道)といわれ、国連の122国、地域の核兵器禁止条約締結の圧力、機運は高まっているのは確かであり、この分野での日本の外交能力、努力こそが力を発揮できるところであり、NPTだけでない核兵器禁止条約、廃絶条約に向けて日本外交がリーダーシップをとる必要、使命がある。

 (9)核兵器禁止のボヘミアン・ラプソディ(Bohemian rhapsody in nuclear weapon ban)が聞こえてくる。

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