いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

古い企業の贈収賄。 old fashioned bribery of enterprise

2022-08-19 20:28:02 | 日記
 (1)五輪招致活動から何かと問題の多かった02年東京オリ・パラ大会(1年延期)だったが、今年夏の同大会から1年経過しての組織委が解散されてからも同元理事とスポンサーのAOKI・HDがからむ5100万円の贈収賄事件が発覚して、問題が終わらない。

 (2)02年東京オリ・パラ組織委が解散にあたって総括した報告書もこれだけ問題、課題がありながら、洗い出し、見直しもなくあたりさわりのない報告書(趣旨報道)だったといわれる。
 そうして組織委解散後に発覚したのが冒頭の五輪組織委元理事とスポンサーAOKIとの贈収賄事件だ。

 (3)元理事は電通出身で、電通は日本を代表する広告サービス企業としてIOCともつながりがあり、五輪スポンサー事業に精通していることもあり、組織委スポンサー事業の全権を掌握していたともいわれる。こうした五輪成功至上主義の優遇依存体質が贈収賄事件に発展したと考えられる。

 (4)電通は新入女性社員が過酷な過重超過勤務に耐え切れずに自死したことを受けて社会的批判を受けて、政府もこれを契機に「働き方改革」に取り組んで企業に対して指針を示す事態になった。

 日本を代表する広告サービス企業でこんな不当、理不尽な就労体系が実施されていたことに驚いたが、今回の02年東京オリ・パラ大会を舞台にした組織委での贈収賄事件にも電通出身の元理事がからんでいたことに電通の企業体系、体質の問題として不信を抱かせるものとなった。

 (5)戦後の経済復興、高度経済成長時代には労働力は企業の歯車、消耗品であり、過重労働に耐えて成果を上げることは社会的評価を受ける社会思想もあって豊富な団塊世代が日本経済を支えてきたが、少子化が進む近現代社会では情報化、IT化が進んで働き方、価値観も多様になり、社会全体としては労働形態の制度化が進んで仕事も家庭もの両立時代とみられていた。

 (6)そういう中での取り組みが進むと考えていた広告サービス業大手の電通の旧態然とした過重労働体系のへい害、過去時代の贈収賄既得権益社会を思い起こさせる変わらない電通の古い優位体質がみえる。

 (7)それはまた日本企業、社会構造の変わらなければならない本質的問題でもある。今日的日本企業には様々なコンプライアンス不足など問題、課題が出てきている。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする