いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

データ神話の本質論。 essential theory of data mythology

2022-08-24 20:25:13 | 日記
 (1)安倍元首相は国会答弁でも「都合のいい」統計データを活用して自らの政策の正当性を主張していたが、政府機関ではデータを「都合よく」取る習性がみられて国交省などでデータ不適正操作が長年横行していたことがあきらかになった。

 (2)政府の統計データは経済、社会の指針となるものだけに、データを都合よく操作、取っていては国の進むべき道、改革、本来の姿を見誤ることになる。近年の企業でもデータ操作、不正が次々と発覚として、こちらも長年慣習としてデータ不正が行われてきており、企業倫理、コンプライアンスが大きく揺らいで不信を招いている。

 (3)日本の律儀、実直、堅実な国民性からこまかい作業、忍耐、持続、継続性は国際的に高い評価があったが、近年は情報化、ITデータ社会で何でもデータ時代(データ神話)となってデジタル化の遅れた日本社会では業務の煩雑性、多様性が増して自ずと省力化でデータ統計を都合よく見せる、取る傾向が増していると考える。

 (4)コロナ感染拡大社会でコロナ発生から政府は実態調査としての感染者全数主義で全国の感染者数を毎日統計データとして発表している。コロナ感染3年間を迎えて今夏は第7波で発生以来最大数の感染者となっている。

 報道では診療を終えた医師が深夜から感染者の全データ入力が始まり、朝5時まで続くこともある実態があきらかになった。ここまで担当医師がしなければならないのか、診療本業を圧迫する担当医師の仕事なのかは疑問で、確かに正確な感染状況の把握はコロナ対策の現状認識、政府、国民のとるべき対策、行動には大切な要素ではあるが、上述のように担当医師が診療後深夜から朝5時までデータ入力が続くなどとは統計データのとり方に問題があり、政府も全数集計から定点(重症者中心など)集計への切り替えに変える方針だ。

 (5)全数集計の実態を見ると統計データを取ることが診療業務負担となり、本来の診療業務の目的、役割がわかりにくくなっている。近年は情報化、IT化で膨大なビッグデータが商品価値を持ちデータ神話(data mythology)時代になっているが、個人情報の保護の問題もあり誰がどのようにデータ管理をするのか、責任を持つのか手順、方法、仕組みをしっかりと構成することが必要で、データのためのデータにならないデータ必要論、データ本質論(essential theory of data)が求められる。

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