いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

優秀な人材と危険報酬。 superior talent and dangerous recompense

2022-08-26 20:27:34 | 日記
 (1)警察庁は安倍元首相銃撃死亡事件を受けて事件の検証を進め報告書を発表し、あわせて警察庁長官の引責辞職と事件現場の奈良県警本部長が辞職を表明した。ともに語ったのは新たな警護警備構築を人心一新で進めるという言葉だった。

 (2)検証報告書では「警護計画に明らかな不備があったため~後方警戒の空白を生じさせた」(報道)というものだった。計画は計画であり、たとえば今回の事件でも手製銃による襲撃まで想定していたのかわからないが、すべてに計画策定で対応することなどむずかしい。
 検証は警備計画に不備があったとしているが、それを補うのが現場警護警備担当者、警察官であり、判断、注意力、資質能力の発揮問題だ。

 (3)どんな計画にも万全、完全はないのだから、あとは現場警護警備担当者、警察官の資質能力の状況把握、対応力の問題だ。GDP世界3位の経済国で民主主義、平和国家の日本で、危険な職能に優秀な人材を集めようとすればそれに見合った報酬、手当が必要だと書いたが、そういう警察組織体制になっているのか、警備計画の不備だけに焦点を合わせても問題解決にはならない。

 (4)今回の事件でもそれなりの警備警護担当者、警察官が配備されていたわけで、一人でも周囲に広く目配りが利いて異変に気付いて声をあげていれば防げた可能性もあった。警察官の資質能力向上にどう取り組むのかも重要な問題だ。

 かなり以前になるが、警察官のかかわる犯罪(窃盗事件など)が多発して社会問題となった時に街頭インタビューで高校生が「世も末ですね」と率直に答えたのが印象的だった。

 (5)もちろん民主主義、自由主義国家で警察力が高まり国民生活を圧迫するなどという戦前社会に戻ることなどあってはならずに、そういう意味でも警察官の資質能力、見識、理解力の高い優秀な人材を確保することは必要だ。

 警察官の資質能力については、犯罪発生で調書作成に苦心、集中して基本捜査もせずに証拠を見逃すとか現在就学についていけずに以前の卒業した学歴に下げて警察官に採用されるなど問題のある事例は見聞きする。

 (6)国民生活、社会の安全、治安を維持する警察力は強すぎても、弱すぎても社会問題となり、危険職能に見合った報酬、手当で優秀な人材を集める組織改革が必要だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする