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君にとっての。/透明人間の骨 第二十二話「Sea and The DarknessⅡ(Totally Black)」 感想(ジャンプ+)

2018-03-13 | 荻野純








最終回でした。







う~ん、
例えば誰かが誰かにとって憎悪や嫌悪の対象だったとして、
自分にとっては「そうでもない」事なんて世の中にはザラにあったりして、
逆に言えば、
誰かにとって大切だったりリスペクトされてる誰かが、
自分にとっては気に食わない、憎悪の対象だったりすることもあるわけです

花にとって父親は家庭を壊した憎むべき人だったけど
父親の父親・・・つまり祖父にとってはむしろ花が息子を殺した許さざる人物だと
つまりは平行、
そういえばアナログフィッシュの曲にも「平行」という楽曲がありますけど、
うん、この漫画が伝えたい事の一つがきっと、“そういうこと”なんだろうなあ・・・とは思いました。


アンチ勧善懲悪、、、とまでは言いませんが、
限りなくグレーであること、
世の中は白黒付かない結末の方が圧倒的に多い事、複雑である事、
でも、そんな中で「生き甲斐」を見つけたり求めたりして生き抜いていくのが、
我々人間だということ・・・を、美しく描いて、描き切って見せたのが本作だと言えます
最後まで淡々と、でも、時には熱を持って、愛を含んで。花の「再起」までの一歩を見事に描き切った、
そういう最終回に仕上がっていたなあ、、、って個人的には思いました

許されないまま、
許さないまま。
矛盾した感情を抱えながら、
それでも生きていく決意を固めた花。
ある意味前回の地続きのような作中観で〆られた本作は、
「それでも歩いていく未来」を間接的に演出して着地した、
ある種の野心作に仕上がったんじゃないでしょうか
願わくば、
花の歩む未来に美しい顛末が待ち受けてます様に・・・。
最後まで感想を読んでくれた皆様にも感謝いたします。








荻野純さんも連載お疲れさまでした。
ある意味オルタナティブな漫画になっていると思うので、
ちょっと変わってて面白い漫画を求めてるなら是非、、、という所ですかね
個人的に、次は「互いのガーディアン」の続きが読みたいです。。笑
ではでは。