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意志を継ぐもの。/アクタージュ 第37話「混乱」 感想(週刊少年ジャンプ2018年46号)

2018-10-15 | アクタージュ
                              
                              景ちゃん、強い!









一人で逝くのは寂しい・・・それはそうかもしれない。
だけど、それで教え子たちが神経を乱して真っ当に芝居が出来ない、ってなってしまったら
巌さんは安心して命を終える事が出来ないと思うんです。
それはそれで今後が心配っていうか、、、
旅立ちの前に何かしらの「不安」を残してしまう。

正直、「巌さんに会いたい。」というエゴの部分の方が大きいんじゃないか?と感じたが、
個人的にそれはそれで未熟だけどある意味人間らしくて納得出来るんだよな
所詮厳しく鍛えられていても人は感情の生き物、
ジレンマっていうか、
巌さんの今の境遇がまた境遇だからか、最後は一緒に居たい・・・という気持ちも分かりますよね。





でも、それが「本当に良い事」かと言うと、正直違うと思う
それは「仕方が無い事」であって、「本当にすべき事」とは違う
この日の為に待っていたお客さん、
巌さんの想い、
何より、自身が役者たりえるなら、どんなことがあっても投げ出すべきではない・・・
それこそが「本当の良い事」なんじゃないかな?って思います
まあ、簡単に言ってますけど、実際同じことが起こったら平静で居られる自信はないですけどね。

だけど、やっぱり、ここで、ショックが原因で、芝居を投げ出したら巌さんは悲しむと思う。
カムパネルラは「良い事」だと信じて自分の命を賭して友人を助けた、
巌さんは「良い事」と信じて最後まで演出家として生きた
だとしたら、
景が出来ること、景たちが出来ることは、最後まで“役者として生きる”
それが巌さんの覚悟に報いる最高の仕事・・・だとは思う
そうでなければ、
巌さんがあそこまで命を懸けた意味合いがなくなってしまう。。

・・・なんか、
今回の感想書いてると気持ち泣けてきますけど、
完全に巌さんの気持ちになり切って、本当に巌さんがやりそうな事を阿良也に仕掛ける夜凪ちゃんにまた気持ち泣けます
景ちゃんは、巌さんの想いも自分の悲しみもみんなの気持ちも全部背負ってカムパネルラをやり切るんだ、って。
そう思うとちょっと泣きそうにもなりましたが、これも彼女の成長の証しだったりするのかもしれません。





ただ、今回のは、「どっちが正しい」とは完全に言い切れない、
究極的にグレーな選択肢だなあ、、、と強く感じました
行ったら(きっと)悲しませる、
行かなかったら(きっと)悲しむ、
だとしたら、
自分が悲しい方を選ぶ・・・というのは単純なようで実は物凄く苦しい選択だと思う
だからこそ、今回の景ちゃんの姿に涙腺を揺さぶられてしまったのかもしれません。

単純明快でもない、勧善懲悪でもない、むしろその逆を突き進むアクタージュ、
こういう漫画が上から3番目に掲載されている、、、というのは本当に素晴らしいですし、
そして、いちファンとして誇らしく思います。今週も、アンケ出しますよ!