こんな星空をいつか観てみたい。
第8話である種「やり切った感」が(個人的に)あったので、
そこで満足してしまってGWに入るまで手付かずだったグリムガルを最終話まで観た
こういう観方は邪道かもしれないが、観たいタイミングで観たいペースで観る~という「選択」も時には必要だろう
余韻を十二分に消化した今、満を持して観た結果最高の観心地でアニメ版を消化出来たなあ、というのもまた正直なトコロなのだ。
最初は正直「強い」とは言い難かったパーティが
しっかりとした「経験」を積み重ねて徐々に強くなって行く様は快感としか言いようがなかったし、
これもまた正直な話この手のファンタジーもので本気でハラハラする経験も最近は少なくなってたので
その意味では久々に本格ファンタジーアニメに夢中になれたなあ、、、って感覚が自分の中にはある
まあぶっちゃけこういう弱い者同士が必死に足掻いて勝利を掴み取る~という作風自体が希少になってたからね
これを機に、もうちょっとこういう堅実な作風が増えてもいいんじゃないかな、とか感じる次第であります
特に、ランタとハルヒロは死を感じさせるピンチがあった訳だけど
あそこはマナトが「あっさり死んだ」という過程があったからか、
本気で死んでもおかしくはない~って思いながら観てましたからね
特にランタの場合は死して「実は勇気あるヤツだったのだ~」って評価を高めるパターンになってもおかしくなかったし、
下世話な話そうするだけの尺もありそうっちゃあありそうだったので(笑
“このアニメならやりかねない”って思わされた時点で負けだったんでしょうし、
逆に言えば「死ぬ人物がいる」からこそ生まれる緊張感やスリルも決して否定は出来ないな。と感じました
そういうのは時に安易な死とか揶揄される事もあるけれど、でも死者が出るから物語にドキドキ出来るのもまた否定は出来ませんよね
特にランタは個人的に大好きなキャラクターだったので終始心配してましたね笑
ランタが好きだったのは、
所謂記号的に整理された「良い子ちゃん」じゃなかったからです
彼の意見には間違ってる部分もあったけれど、
それでも彼がいつも前線に立ってみんなのピンチを少なくしていたのもまた事実
“素直になってくれない少年”がいつも物語の大事な部分に存在していて
そのリアル感・・・・というか、
パーティと言えども結局は「違う人間の集まり」だったのがある種のリアリティを生んでいて良かったのかもしれません
その中で悩んだり、衝突したり、その結果「何とかなった」りするのがロードムービーっぽくて個人的に大好きな部分でしたね
都合の良い人形じゃないんだから、時に主義主張の過程でぶつかる事もある
今は安易に「分かり合える」というテーマを描きがちですが
違う人間同士なんだから安易に分かり合えない事の方が正直多いと思います
それでも、二人は同じパーティに存在し続け、
なんだかんだ言いつつもお互いの存在を認め合っている
気持悪いくらいにベタベタして馴れ合ってるよりも、
ある意味そっちの方が本当に分かり合ってるようで素敵だなあ、、、と自分的に感じました
ランタは不器用なヤツだけど、
ランタがいなけりゃピンチだった場面がいくつもあった
主人公であるハルヒロ自身もランタに命を救われた
不器用で、生意気で、素直さの欠片もなくても
実は誰よりも身体を張って、
仲間の為に戦っている・・・そんなランタが個人的に大好きでした
文句を言うのは簡単だが、実際に最も積極的に敵と戦っていたのはランタその人である
そんなランタだからこそ、本当はそれを分かってたからこそ、ランタを救おうとみんなが一つになった
皮肉にも、輪を乱していたと思われるランタの奮闘で再びみんなが一つになる・・・というのがまた良かったですね
結局のところ、みんな「パーティの為に」という部分に関しては何一つブレてなかったんですよね。
この表情が彼女の成長を物語っている。
過去のトラウマも乗り越え、
現在のいざこざも乗り越え、
最後の最後には「なんだかんだ」素敵なパーティになる事が出来たハルヒロ達
ハルヒロがランタに託したのはきっとランタを認めてたから、
そして、ランタもきっと―――
あの頃はいっつも不安そうで、
笑顔なんか滅多に見せなかったシホルも自分の強さを認められるようになった
誰もが誰も、惨めで頑固で弱かった自分を乗り越えて確かな「成長」を見せた・・・と考えると
これ以上ないくらいのエンディングだったかもしれません
振り返ると、
「最初だからきっと弱いよね」
「人間関係もきっと息詰まるよね」
「男女関係もきっとぎくしゃくするよね」
という、
ある種“当然の疑問”が気持ちいいぐらいに反映されていて、
尚且つ向き合って描き切ってくれた誠実さに溢れるアニメ作品でした
日常描写への飽くなきこだわりに関しても終始見事でして
そこはきっとモグゾーの貢献度が高いと思われますが(笑
今のアニメ全体に於いては、
間違いなく異質な雰囲気を放っていた作品であり
だからこそ愛される事にも成功出来た作品なんじゃないかな、って思います
今多くの作品で無視されがちな色々なテーマを敢えて何度も拾い上げてくれた傑作
昔ながらの「主人公がちゃんと苦戦するRPGもの」がお好きな方にも通じるんじゃないかな・・・って思います
個人的には前期で一番好みなアニメでした。BDも購入して2期が出来るよう貢献しましょうかね(笑
まだ、恋愛面に関してはまだまだ掘り下げられると思いますからね。それも生々しく、ね笑
最後までマナトの事を忘れないでいてくれる脚本も秀逸ですね
マナトとはまた違うリーダー像を(ランタの助言を加味して)目指してもらいたい。と思います
本当に誠意溢れる作りが素晴らしくて、心から大好きだ!と思えるアニメでした。是非。