今月の13日に永井真理子のライブを六本木で観ました。
名前や楽曲は勿論昔から存じ上げていたんですけど、
永井真理子さんのライブに行くのは生まれて初めて。
近年、
自分がガキんちょの頃の・・・それも物心付くか付かないかの時期の音楽をよく聴いていて。
あの頃の音楽って全体的に凄く無垢な気がするというか、
昭和歌謡とか自分が中高の時の音楽とはまた別の良さがあると感じているんですね。
永井真理子さんも所謂その時期のど真ん中に居た歌手の一人だと思いますけど、
永井真理子さんと言えば
元祖…
元祖でもないか
ボーイッシュさを全面に出して台頭して来た歌手なんですが、
今回のライブを観てその頃よりも更に歌が上手くなってるな〜と純粋に感じました
元来のパワフルさに加えて大人の渋みが加わってより聴いてて浸れる歌手になってるというか。
いちリスナーとしてはそういう感想を抱きましたし、
そういう事をしっかりと伝えて行きたいな。と思い記事を書かせて頂きました
っていうか、
今回のライブの宣伝画像を見てて
良さげな予感しかしなかったんですよね
実際には予感を超えたものが見られたので本当行って良かったなぁ、と。
会場の六本木EXシアターは個人的にも好きなハコの一つで
駅近かつ案内のデカい看板もあって親切だし
中も綺麗で音響も良くて。
席に関しては、
二階席の最後尾〜っていう正真正銘のケツだったんですが、
だからこそ感じれるものもありましたし、
最近自分はどの席であっても自分なりの解釈で楽しめる人間だという事に気付きました
遠いとその分スケール感みたいなものは受けやすくなるからね。って訳で、以下。
一曲目は「うた」から。
渋めのギターが鳴り響く中、
重厚なアンサンブルでも魅せる。
そして伸びやかな歌声がまた素敵でした。
これまた、
うねるギターが印象的だった「未来」
渋みのあるロッカバラードという風に聴こえて、
永井さん本人がXで公言してた通りこのバンドの演奏はかなりカッコいい!
永井真理子さんと言えばロックチューンのイメージはありましたけど、
冒頭の二曲はGRAPEVINEにも通じる濃密なアンサンブルを構築していて、
それも良い意味で期待を裏切るというか意外な面白味があって唸らされました。
一転して、
爽やかなロックアレンジが光る「好奇心」
それに絡む純なメロディが心地良い楽曲でした
何より、
この曲の歌詞
「空の上に なにがある?」
「好奇心は止まらない」
「もっともっと知りたい」…そんな、
無垢な歌詞と相まって少年の頃を想起させる本当に良い気分になれる歌唱でした
そしてこの曲を颯爽と歌いこなす永井真理子さんは今でもロックスター然としてましたね。
忘れてたイノセンスを刺激してくれる様な心に深く残る一曲でした。
MCで「ずっと楽しみにしてたんだよー!」と永井さん
そこから、90年代の匂いが沁みる「さよならの翼」を披露
「ウォア〜」というシャウトもかましててこっちもテンション上がる。
包容力に満ちたバラード「レインボウ」
柔らかなメロディに、
優しさ溢れるフレーズの数々、
虹の様に手を振るフリも楽しくてあったかい時間が続く。
個人的に「どんな小さなつぶやきも」って歌詞が好きだった。
「みなさんの虹が沢山見えました!」というMCから、
亡くなったバンドメンバーに捧げる新曲「Rest In Peace」を披露。
「冒険はまだ続くよ」みたいなフレーズに胸打たれつつ、
切々と想いを込めて歌う様に永井さんの人柄を垣間見た気がした。
ドラムの躍動感が見事だった「Re★Birth」
一転して疾走感のあるギターポップで
メリハリを付けつつライブは進行していく
この曲での真っ青な照明がとても綺麗だったのと、
サビの爽やかなメロディラインがまた聴いてて気持ち良かったですね。
「雨が止んで 満天の星が 僕ら包み込む」という詩的なパンチラインがまた素敵だった。
ここで、
ゲストコーナーへ。
ゲストが来る事は序盤に告知されてたので、
誰だろう?リンドバーグの渡瀬マキ?とか思ってたら
辛島美登里さんが登場!!
そうだった、
今年辛島美登里はニューアルバムを出していて
そこに永井真理子さんが参加していたんだった
こんなゆかりのゲストを見抜けないとは(笑
って言うか、
辛島美登里さんはCDいくつか所持していて
たまに自宅で聴いてたりもするので正直初めて生で観れてラッキーだった
音源でも歌上手いけど、生で聴いたら更に上手く感じた
至高の歌姫の共演にテンション高まりましたね!
ちなみに、
辛島さんは自分の書いた曲が中々提供曲として採用されなくて
鹿児島に帰省してる時に永井真理子さんへの提供が決まって家族で喜んだ〜とか
そういう「へぇ〜」なエピソードも披露していましたね
後々、
自身の「サイレント・イブ」が大ヒットしますけどそういう時代もあったんだなぁ。
まず、
素直に元気になれるポップス「瞳・元気」を二人で歌唱
そうそう、これこれ!って感じの純朴なポップスで堪らない気持ちになる
う〜む、
やっぱりこの年代の音楽の驚異的なまでの無垢さ大好きだ。。
スッと胸に入ってくる素朴さが素敵な名曲だと思いましたし、
また、
辛島さんの生歌唱すげぇ上手かった
辛島さんのコンサートにも行きたくなるじゃん(笑)。
そんで「何もかも生まれかわる」って歌詞がまた胸に響いて良かったです
煌めくギターリフが素敵な「50/50」
ちなみに、
辛島さんとのコーナーでは
すべて辛島さんの提供曲だけが歌われた
「明日を待ち続けるだけじゃ奇跡は起きないから」とか
「誰も何も君から奪えない」とか歌詞がいちいちグッと来るこれまた良い曲だった
そして、
今年出た辛島さんのアルバムにも収録されている名曲「Keep On "Keeping On"」
恐らく両者の兼任ファンの中では最も有名?かもしれない一曲
この曲は、
頑張ってる時ではなく、
こんな日もあるよね。と逆に落ち込んでる時の心境が歌われていて、
それはそれでとっても沁みるものだった
でも、
逆にそう考える事が出来るのなら
割り切りが効いてもっと頑張れるかも分からないですね。
辛島さんの声はとてもキレイだったけど、永井さんの歌も負けないくらい響きが良くて感動
ある意味、こう言うのが本当の対バンって言うのかもしれん。。とか思いつつ、
大人の渋みたっぷりの永井真理子さんの歌唱にもウットリ出来た最高の第一部ラストでございました
辛島美登里さんの歌も、マジ凄かったです。あの震える様な繊細な声質を奇しくも初体験出来た!
やはりベテランのチカラも自分には必要だな、としみじみと感じた一幕でした。
ここで、
15分くらいだったかな?
休憩を挟んで第二部スタートの事でした
椅子ありのハコ、ゆったりと鑑賞、更に途中休憩アリ…
正直、
かなり有難いですね笑
アラフォーで肉体労働者なんでこういうのは素直に嬉しいわー
っていうか最近昔よりも椅子ありの会場が沁みるわー
とか深々と思いつつ、
第二部は勇ましいギターフレーズが印象的だった「私を探しにゆこう」から。
ミディアムポップな音像から
どこか懐かしいメロディが耳に残る「大人になるためサヨナラしたの」
そしてoi!oi!コールも遂に飛び出た「One Step Closer」と徐々にヒートアップしていく。
この曲はアップテンポながらサビの包容力が心地良く尚且つ希望のアンセムと呼べる出来栄えだった。
MCで
「二部は元気に参りますよ!」と宣言し、
観客みんなのスマホのライトで会場演出を成し遂げた「君が光を照らす」
この曲は去年出来た新曲らしいけどサビメロがドラマティックでとても良い曲でした
天井のミラーボール🪩が回り出し、想いが滲む様なミディアムナンバー「キャッチボール」
この時の二階席からの光景がとても綺麗で惚れ惚れしながらの鑑賞でした
「自分への応援歌」だと言う新曲「Wave The Flag」
思ったより新曲演るんだな〜と思いつつ、
それも現役感あって良かった
この曲は、
旗を掲げる振り付けがあるんだけど
物販ではタオルしか購入しなかったので
(水色のTシャツ欲しかったんだけど早々に売り切れてた)、
タオルでも良いですよ!と言ってた事を思い出しタオル回しとかして気持ち良かったですね笑
この曲も良くて「傷付いた心は一生跡が残るの。」みたいな歌詞が特に良かった…沁みましたね。
「(新しい曲も)可愛がってあげて下さいね!」
「脂肪を燃やしといた方が良い。」という事で比較的近年の楽曲「ORANGE」も元気に披露
この日のセトリは初期の曲、全盛期のヒットナンバー、後期の曲、そして再始動後の楽曲まで
かなり幅広い年代からの選曲に仕上がってましたね
この曲は、
グッドメロディが光る爽やかな楽曲で
曲名に合わせて照明もとびっきりのオレンジだったのも視覚的に良かった
ナチュラルなフレーズに裏声がまた綺麗でこの曲でも素敵な気分に浸っていました。
楽しかったライブもいよいよクライマックス。
まずは、
永井さんが大ファンだという佐野元春さん提供の「White Communication」
この曲は凄かったね〜
佐野さんのシンプルで力強いメロディラインに
サビの一体感、まるで
スタジアムで観ているかのような感覚があって刺激的でした。
それももしかしたら一番遠い席で観ていたから、なのかもしれない
兎に角、巨大なパワーを感じた一曲でありました
正直
こんなに盛り上がる曲だったんだ!みたいな。
これだからライブを初体験するのは楽しいんですよね。
更に、
oi!oi!コールは止まらず「TIME」
サビメロは強くてそれでいて爽やかでこの曲も好きでした
気が付けばすっかりロッキンな雰囲気になって来たこのライブ、
ここで、
ドラムソロが挟まり場が一気に盛り上がる!
そして、
ヒットナンバー「ハートをWASH!」が投下される
この曲は泣きそうになるくらいに良かった
まず、
Aメロの「アハ、アハ」の部分が生で聴くと音源よりも数段気持ち良い。
バッキバキの演奏に永井さんもノリノリで「Yeah!」とか言ってた気がするし、
何よりサビ…
聴いてたら、
空想の世界で楽しく過ごしてた子供の頃を思い出し、
思わず泣きそうになってしまった。
また、
メロディがノスタルジックで良いんだな。。
「猫にだってなれる」という歌詞、
子供の頃アニメとか観てて恐竜の背中に乗って歩くような、
ああいうファンタジーを本気で信じてた記憶を呼び覚ますようなフレーズだと思った
すっかり現実的になっている今の自分には正にWASH!な一曲でございました
本当に心洗われたし、それでいて真っ向からのロックンロールでした
またライブでこの曲聴きたくなっちゃったなぁ!
本編最後は、
代表曲の一つである「私の中の勇気」で締め
優しく語りかける様な歌唱にウットリしつつ、
この曲のキーボードがTHE90年代〜ってカンジでそれもまた良かった
なんだかんだ未だに90年代フェチな部分は自分の中で色濃く残ってるかもね。
また、
忘れて欲しくないのよ
90年代そのものをね。素晴らしいエンディングでしたが、アンコールも敢行してくれました。
アンコールの時、
観客全員で「マリココール」したのも忘れられない
この年代の歌手ってこういうの多い気がする
自分が行った中だと、
森高千里とか久宝留理子とか。
久宝留理子は「く・ぼ・う!」って何故か名字なんだよね笑
で、
一曲目はこれが今年最後のライブって事で
一足先にクリスマス気分を…と
クリスマスバージョンで「ZUTTO」を歌唱。
これが、
あまりに良すぎて一粒涙出た。
なんだろう、あまりに歌声が綺麗過ぎて…
文字通り息を呑むような美しさだった
また、
声に格好良さも感じたりもしたし、
そんな風に純粋に歌唱力だけで涙したのは中々無いかもね。
でも、歌詞も良かったね
「ずっとねェ きらきらしてようよ」とか
「生まれる前からね」とか、
歌がスゴいんで説得力が半端ないんですよね
以前ベテランになってからTVで歌ったのも観たことありますが、
生だとまた全然違うというか、ちょっと鳥肌もんの一曲でしたわ
永井真理子さんの中ではベタな曲かもしれませんが、
それでもやっぱりこの曲は本当に名曲だわ。と確信したのでした
そんで、
最後バンドメンバーが居なくなって
アカペラで「Mariko」を歌う〜って演出も良かった
最近、別のライブでもですね、敢えてアカペラでの歌唱観ても思ったんですが、
ライブでの表現技法の一つとしてアカペラって全然アリだな。って思った
もっとみんなやってもいいのに、って感じてしまったくらい。
この曲を歌い終えて、
二階席だからよく分からなかったけど
永井さん感動で泣いてる様にも見えた
また、
歌詞が良い。
「いっぱいいっぱい まちがえてみたいと思う
きっとそこから何か何かが生まれる」
この歌詞、
本当に素敵だなと思った。
無垢を超えて正に裸の歌で魅せた永井さん
永井真理子で初めて参加するライブがこれで心から良かったな、と
そう思えたのは幸福な事でした
改めて、
永井真理子さんの才能の凄味を感じる事が出来た感慨深い一夜でございました
ありがとうございました!
(第一部)
1.うた
2.未来
3.好奇心
4.さよならの翼
5.レインボウ
6.Rest In Peace
7.Re★Birth
8.瞳・元気
9.50/50
10.Keep On "Keeping On"
(第二部)
11.私を探しにゆこう
12.大人になるためサヨナラしたの
13.One Step Closer
14.君が光を照らす
15.キャッチボール
16.Wave The Flag
17.ORANGE
18.White Communication
19.TIME
20.ハートをWASH!
21.私の中の勇気
22.ZUTTO
23.Mariko
物販で購入したタオルの柄。ORANGEだ!
それにしても、
永井真理子さんの人柄も良かったですね
あんまり楽曲と乖離してないというか・・・
とっても素敵な人でした
そして、
最高のポップシンガーの一人であり
ロックスター然ともしていてその奥深さも良かった
割と興味本位で行った節もあったんですが、
それで涙するとはまさか思ってなかった
こんなん体験しちゃったら、
またライブ行きたくなっちゃうじゃん笑
これ以上ライブ通う歌手増やしたら大変だ!と思いつつ、
初めましてのステージで骨抜きにされたのできっとまた参加するんだろうな。ふふ。