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親父の覚悟。
ギデオンは自分が死ぬときですら動揺しなさそうな冷徹さが怖いなあ、と思った
常に自分の死すら織り込み済みのようで、それでも平気の平左で動けるのが彼のヤバさなのか・・・と思いつつ、
リリィは結果的には無事で、九死に一生を得た形になりました。
そもそも、
目の前には死体がゴロゴロ転がってるはずなのに
叫びも逃げもしない時点で「あれっ?」って違和感があった
普通なら、しかもまだ幼い少女の身ならば血だらけの光景を見るだけで大分ショッキングに感じるのが当たり前
実はその反応自体が伏線で、
リリィは術後の後遺症でしばらく目が見えない状態だった・・・!というのが
実に上手いなあ、というか、
よく考えられてるなあ、、、と感心してしまいました
検索してみましたが実際にそういう症状が出る事もあるみたいですね・・・
「病人」という事実を逆手にとって、安易な惨殺劇ではない“奇跡”を演出してみせたセンスに感銘を受けました
まるで先週のグロテスクな内容が嘘のようにアットホームで温かい作劇に涙が出そうになりましたね。
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カナコが天使に見える・・・。
また、カナコが咄嗟の機転で取った行動に胸が熱くなった。
すっげえ主人公っぽい事してるなというか、役割果たしてるな、というか、
本当に人の命救ってるじゃん・・・!って考えると思わず涙が出そうになるくらい感動した
初期のカナコは根性こそあれど、ここまでの大胆不敵でいたわりに溢れた行動は取れてなかったと思う
正直カナコは武力には欠けるんで主人公とは言え誰かを救う事とか出来るのかな?と思ってただけに
「カナコにしか出来ない」形で、きっちりと面目躍如の大活躍をさせてくれた作劇には心から痺れました
流石に、今いる場所も他人も認識出来ない、声でしか他人を判別出来ない状態ならば
殺す理由はないよなあ、、、って思うと理屈的にも理にかなっていてそういうトコも良かったですね
命を懸けて娘の為に戦おうとしたポロン、
そして、看護師を演じて子供の命を救って見せたカナコ
ポロンの云う通り、所詮は人殺し、同情の価値なんてなかったのかもしれない
だけど、あの子(リリィ)に罪はないし、あの子が父親と触れ合う資格だって絶対にあるはず。
それを考えると、なんだかんだで「正しい事」をしたのだと・・・
ポロンはそんなカナコの“甘さ”に注意をしたけれど、
だけど、それもまた良くも悪くもカナコの素晴らしい部分なんだとはっきりと思えたのが良かったですね
最初で最後の、親子の、そして、リリィの生みの親に対する「手料理」という恩返し・・・
例え人殺しだろうと、親子の絆がある事には変わりはない。
そんな光景に自然と涙がちょっと出ちゃうような・・・
そんなお話に仕上がっていましたね。
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恐らく、
ポロンは既に死を覚悟してるんだと思う
とてもいびつな関係性だけど、確かに娘から送られた、愛情と苦労のこもった正真正銘の手料理・・・
それを想うだけで泣きそうになる最高の作劇だったと思います
ただグロテスクなだけならここまでの魅力は感じない
グロテスクな刺激の中にも、
こういうエピソードが仕込まれてるからこそ自分は「DINER」という作品にここまで夢中になっているのだろう。
そうはっきりと思えた今まででも随一に至高だと感じられた傑作回でした
この子の「今」を守れて良かった・・・
みんなの尊い尽力と犠牲の上に成り立っている無垢な命。
例えそれを本人が知らなくても、「成長」という最高のご褒美でその恩返しを(無意識下に)示してくれる。
そんな素晴らしい13話、、、だっただけに、来週以降がまたちょっと読むのが怖くなりましたね(笑
個人的にリリィちゃんには元気で生き続けて欲しいし、
カナコは人一人救った分、自分に自信を持って欲しい。と願います
またさり気に協力してくれるボンベロ様の優しさにも魅せられた話数でした(笑
それにしてもカナコは身体張って勝負に行くわ、
最終的にポロンの娘を救って見せるわ・・・で、
前シリーズのビスケット回とは比べ物にならないくらい活躍してますねー!
正直カナコの数奇な運命に惹かれて読み始めて夢中になった身なんで、
その意味でも嬉しかったです。
あと、この漫画の感想は第1話の時点で書いてるんですけど、初回から絶賛させてもらった漫画が
ここまで抜群のスタートダッシュを切ってくれた経験もそんなになかったな。。ってしみじみ思いました
まだ単行本の発売のタイミングでもない、何もないタイミングで巻頭カラーですからね・・・。
それもまた嬉しかったグッと来る要素だらけの今週分でした。これからも注視します。