サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【生きてて良かった。】syrup16g@苗場スキー場(FUJI ROCK FESTIVAL’24)

2024-08-13 | LIVE












去る先月の27日、フジロックにてsyrup16gのライブを観ました。










フジロックにシロップが出る、と発表されたのは春頃のこと
正直、いちファンとしては意外でした
フジロックを運営する人たちが
シロップの様なバンドを評価している感じが無かったので笑
ただ、
だからと言って「よし、観に行こう!」とすぐなった訳ではなく、
チケットを購入したのは忘れもしない6月末の事でした。
 個人的に、
そもそもフェスというものがまず未体験ゾーン(山嵐)だったし、
ぶっちゃけチケットもそこそこ張るねぇ!って印象だったし笑
ただ…
シロップのバンド史に於いて初のフジロック出演というのは大事なヒストリーになるのは予感してたし、
なんかそれを生で観れなかったら後々絶対後悔するかもな〜って思ったのです
内心、
そういうのに興味がない訳でもなかったし・・・
しかし本当にライブハウスとかのみでここまで生きて来たので、
初めての空間に馴染めるのかそれとシロップが馴染むのかもかなり不安視してましたね
 でも、
最終的な決め手は理屈ではなく、
ただただ中学3年生の冬から約23年も聴き続けている大好きなバンドの
晴れ舞台を観に行きたかった…
という気持ちでした。
NHK-FMで掛かってた「生活」で一聴惚れして・・・
あれ?
23年って言えば
さり気なく人生の半分以上聴いてる事になるのか〜
そう考えると自分もしつこく生きてきましたね
シロップのファンはしぶとい気がしますね。



まず、
グリーンステージでスカパラを観てからホワイトステージへ。
なんか、この日の為にへるしーさん達(勝手な呼称)が大挙しそうな予感もしたので、
入場規制の可能性も頭によぎって途中で抜けるか少し迷った
迷ったが、
自分は"音楽自体の箱推し"な側面もあるのでこの日は主義を貫いた。 
結果的に、
朝一という事もあり全然大丈夫だった
シロップがトップバッターってのも良い意味で違和感あって素敵でしたね笑
 グリーンステージからホワイトステージまではそこそこ歩いてた印象で、
その「辿り着いて観る」って感覚を30代後半にして初めて体感しました
ちょっと…いや、かなり遅いかもしれない
でもまあ自分は初めて携帯電話を持ったのも4年前〜っていうそもそもが三輪車人間なんで"らしい"気もする。
もっと言えば新潟県自体初来訪だったので遠くに来て観てる!という感覚もあり、
待ってる時間すらワクワクが止まらなかった。
 ただ、
1日の中で最も炎天下なタイミングだったので
スマホがめちゃくちゃ熱くなっててそこだけ心配してましたね笑







セトリ。
1.パープルムカデ
2.coup d’Etat
3.空をなくす
4.生活
5.神のカルマ
6.Sonic Disorder
7.明日を落としても
8.翌日
9.宇宙遊泳
10.Reborn




上記を見て分かる通り、
出演時間が50分の割には思ったより曲数演奏してくれました
初手は2003年のシングル「パープルムカデ」から。
中畑さんのガシッとしたドラムに支えられて、
五十嵐さんの歌声が力強く響く。
フェスの音、
想像以上に良いな…と後々同じここで観たくるりとかの時にも感じた。
ああ、こりゃいいや。と安心しつつ、
「さーんりーんしゃあー!」と魂のシャウトを決める五十嵐さんから気合いも迸ってました
それとは別に、
あの雄大な自然の中で
伸びやかに響き渡る「進め三輪車」というフレーズ
いつも以上に心に入ってきてこの時点で既に「来て良かった。」という感情が生まれてました
フェスはフェスでフェスにしか無いスケール感はあるよなぁ。と初めて実感
リアル三輪車男としてこれからも人よりも遅くても歩もう。そんな事を想った。

シロップがフェスに馴染むか?という疑問に関しては、
「coup d’Etat」の時の観客の怒号にも似たリアクションで大杞憂だった事が分かった
そもそも、
シロップはダークな世界観ではあるけど
その実真っ当にロックンロールしている、リアルに転がってる世界観でもあるので
逆に合わない訳が無かった。
この「coup d’Etat」の時の、
ある種異様にも感じた熱狂がその後の成功に繋がった感じもした。

そのまま、
CDと同じく「空をなくす」になだれ込む。
この曲ではマキさんの踊りまくるベースに身体も反応が止まらない
「塾から帰る子供のでかい態度に○意すら覚え」とかいうフレーズで
あの人数の観客が盛り上がってる光景もなんだか可笑しくて感動していた
ボーカルの迫力もスゴくて「上なんて何も無いけど」と逆ギレの様なテンションの歌唱は圧倒的だった
気が付けば、
シロップのファンが大挙してたのも大きいけど、
体感的にホームみたいな感覚を受けながらライブを鑑賞していた
決してフェスに寄せた選曲という感じもしなかったが
逆に自分らを強烈に貫く事で
観客が強く反応し、
表現自体を「(一つの)正義」に変えてしまった
気がしていて、
その光景も観客も含めて既に感動の渦の中に居ました。
終わり際のサイレンみたいなギターフレーズも死ぬほど格好良くて痺れた。


MCで五十嵐さん「フー!」と観客と同じ声を出し、
「お水いっぱい飲んで。」と観客に気を遣っていました。
ちょっとうろ覚えだけど。 
 そして…
次の「生活」でボロボロに泣いた。
これ、
泣いた理由を説明するのが難しいんですけど、
ホワイトステージってフジロックの中で2番目に大きいんです
そこをしっかりと埋めていて、そんな大勢のお客さんがこのステージを楽しんでいる
しかも、
単独公演でもなく…
「心なんて一生不安さ」
「そこで鳴っているのは目覚まし時計」

そんなネガティブではぁ〜って溜息の様な歌詞を
みんなが観たがって盛り上がって楽しんでいて。
その光景と事実を顧みると、
ああ、
後ろ向きで、
モヤモヤした気持ちを抱えていて、
自分の事をダメ人間だと思いながら生きてても良いんだ。
って思えた 
コンプレックスと格闘しながら生き抜く日々だって間違いじゃない。
今ここで鳴ってる音が素晴らしいのもあり感極まって涙が溢れ出してしまいました。
シロップを大好きだと思いながら
シロップを愛聴しながら
生きてきたここまでの日々は
決して間違って無かった・・・
そして、それはシロップ自身もね。
それは一緒に観ていたお客さん達の反応で実感出来たのもある。
syrup16gは最高にロックでロールしているバンドなんだ。
そんな事を感じながら過去最高とも言える「生活」を聴いてて何度も目を拭っていました
これで感想になってるのかは分からないけど、
ただ、
この曲で号泣したのは間違い無い。
そして、これまでの自分の歩みにも感謝したくなった様々な感情が駆け巡った一幕でした。


「神のカルマ」は、
これまたマキさんのベースラインが気持ち良い一曲
この曲は、
「あんた 嫌い」の部分の盛り上がりが凄かった笑
普段出せない心の中のマグマを拾い上げてくれた気がした。し、
時折悟った様に冷徹に歌いこなす五十嵐さんはとても格好良かった。
これまたマキさんの重厚なベースが響き渡る「Sonic Disorder」、
どんどんと加速するバンドアンサンブルの熱量にも感化されながら、
ここで一息中畑さんのMC。
「はじめましてーシロップ16グラムです。」という気さくな挨拶から、
「夏フェスは20年ぶりです!」との宣言に拍手が巻き起こる。
そこから、
初期の代表曲「明日を落としても」を披露。
尚、この曲のとき少し雨が降り出してて曲に寄り添ってるみたいでした。
五十嵐さんの叙情的なギターフレーズに、
シャウトにも近い歌い方で「Do you wanna die?」と森の中に響き渡る
それを聴いて絶望は美しい、美しい絶望。という言葉が思い浮かんだ
芸術として鳴らしていると言うか・・・そんな気がした。


ライブもクライマックスへ。
イントロの光の様なリフから始まった名曲「翌日」
この曲だけはフェスを意識した選曲にも思えた
より、
ダンサブルに進化しているバンド演奏に
歌っているかのようなギターソロがまた胸に来た
この曲では、
「あきらめない方が奇跡にもっと近づく様に」というフレーズを
胸にしっかりと刻む様な聴き方をしていました

さっきとは真逆の歌詞
だけど、
それもまた人間らしい。シロップにも希望のアンセムは存在する。
 ここで、
この日唯一再結成後の楽曲であった「宇宙遊泳」が披露された
これは個人的にめちゃくちゃ嬉しかった
基本的に初期〜中期の代表曲が中心と言えるセトリで
ここまで(比較的)近年と言える時期の曲が皆無だった
それでも、
素晴らしいと思える内容でしたが
欲を言えば再結成後の楽曲も披露して"現役"をアピールして欲しかった気持ちもあったので。
あの煌びやかなギターリフが鳴り響いた瞬間に心の中でガッツポーズしましたね
それに、
この曲の歌詞で
「ただの僻地が 輝いてくれ ただ夢中になれ 宇宙遊泳
 次のステージがDestination ブッ飛んだ景色の」
 
とあるけれど、
それは、
この日の為のものだと思えた。
そして、
このブッ飛んだ景色の中で
この曲を聴きながら踊ったりジャンプしたり、
そんな時間は正に天国級に気持ち良かったです。
ただただ、
この曲の時は音楽そのものと一体化していたカンジ・・・
どうだ、
こういう音楽的オルガスムも創れるんだぞ!シロップは!!と誇らしい気持ちになりつつ
きっちり「どこにでもある 藻屑と消える」とか歌ってるのも実にシロップらしいな。と感じました
本当にドラマの最終回を観てる様な感動的な気持ちを抱えながら、
最後は中畑大樹50祭の時と同じく「Reborn」にて締めでした。
この日は「期待して〜本当の気持ちだけが置き去りになっていくよ」の部分がいつも以上に沁みたんですが、
やっぱり・・・
ラストの、
「不細工な毎日を
 僕らは生きていくのさ」
の、
「の……….さ。」の部分が素晴らしかったです
観てない人には何も伝わらないかもしれないですけど笑
いつも以上に溜めて溜めて最後に出す事で、
失望する様な出来事も
未だに誇れない自分自身も
なんだかなぁ。と思える様な毎日も、
全部織り込んでそれでも「何か」をあきらめずに生きていく
溜息吐きながら日々を生きていく。そんなエッセンスを感じて
やはりシロップの音楽は絶望感に浸る為のものではなく、
そういう中でも日々をロールする為の音楽なんだ。
それを真っ当に証明してくれた気がしました。
それも、
日本で一番歴史があるロックフェスで・・・
きっとシロップのリスナーはみんなしぶといから、
これからも奮闘し続けるでしょう
その先に、
このステージを経た先に、
また何度も再会出来たら最高だな。って想いました
このステージを観たことで心の底からシロップファンである事に誇りを持てる様になった気がする。
そういう意味では、本当に今回勇気出して夏フェスに初参加して良かったな〜と想いましたね
何事も、経験してみなくちゃ分からない。それもシロップに教えて貰った気がします。
何せ、シロップが出るから今回フジロックに行ったんだからね!















本当に、ありがとう。




しかし、
今回誰とも話してないのに、
物凄く「ひとりじゃない。」っていう強い感覚がありました
最後中畑さんが撮影したお客さんの写真をXで観たのも胸熱でしたね。
メンバーの去り際に管理人は全力でありがとう〜!と叫んだのも良い思い出です
取り敢えず、
生きます。

そして、昨日も書いた通り、次は秋の野音にてシロップに再会する予定です。
一つのドラマが終わっても、また次のシーズンがありますからね。
10曲しか演奏してないのに
えらい長い感想になってしまいましたけど笑
それでも自分なりに一生懸命書いたこの夏の幸福な記憶の回想でした。
これからもしぶとくシロップ追い駆け続けるので是非よろしくお願いします!



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