今週の水曜日、カネコアヤノのライブに行きました。
会場の神奈川県民ホールに行くのは実に12年振り(!)。
・・・ぶっちゃけ、
自分はそこそこライブには足を運んでる方ではあるのに(まあ、もっと凄まじい人は一杯居ますが)
それでもこんなに間隔が空いてしまう会場があるのが何とも不思議だなぁ、と。
ただ、
前回ここで観たのが今はもう解散してしまったチャットモンチーだったので
そう考えると「そりゃ随分前になるよなあ。」としみじみ感じたりもしたのでした。
ここは会場の造りが美しくて初めて行った時から好きなホールでした
外観がきれいなんですよね。
そして、
席がまた12列目っていう肉眼で表情まで確認出来る中々の良席だったのも嬉しかったです
今回は近くの良い感じにレトロなラーメン屋で食してから参ったり思い出も作れたんで尚良かった。
では、以下。
今年初頭に出た名盤「タオルケットは穏やかな」のリリースツアーに参加するのもこれで3度目。
今振り返ると同じアルバムのリリースツアーに三回も参加する事自体久々な気がする
まあ関東公演多かったんでそれもデカかったですね。
ただ、
この日の一曲目は一回目とも二回目とも違ってて「りぼんのてほどき」からだった。
意表を突かれたのと、初っ端から静謐なアンサンブルと美メロを伝えつつ
「なんとか生き抜いた」というフレーズが胸に刺さりましたね。
個人的に、
神奈川県民ホールでライブ観るの12年振り~っていう事実と重ね合わせて
勝手に感慨深い想いになってました そして、素朴なメロディが胸を打つ素敵な曲だと改めて感じました。
この日以降よく聴いてたりこの日のライブで余計に好きになってしまった感覚はあって、
そう思うと本当ライブって生き物だし、どこでどの曲を演るかも重要だな、と。
のっけから「なんとか生き抜いた」のインパクトは大きかった。
雄大な雰囲気を纏った「タオルケットは穏やかな」
今年のアンセムと言って良いこの曲には常に支えられてきた感が。
分からないまま進んで行けと伝う自分には必要な歌でした。
シングル曲「爛漫」では、
「分かってたまるか」の部分をカネコさん
「分かってたまるかっ!」とシャウト気味で歌唱してて非常にエモーショナルな仕上がりでした
そして、それがとっても痛快でした。。
リズム隊のグルーヴにも陶酔出来たしアウトロのカネコさんのささくれ立ったギターも格好良かった!
「不安の形は日々変わり~」と揺れ動く心情をメロディアスに歌唱した「やさしいギター」
その上でどこか温かさも内包していたバンドアンサンブルも素晴らしかった。
フレキシブルなドラミングと、
「ぎりぎりのハート」という歌詞が印象に残った大好きな「眠れない」
「明日の愛を想像する」ってフレーズはいつ生で聴いても胸アツな想いに駆られる。
「予感」は、
「天使を抱えてる」ってフレーズに
大好きなものを大切に抱えて生きてゆこう。みたいなニュアンスを感じて噛み締める様に聴いてました。
凛とした表情と佇まいで放った「燦々」
軽快なロックンロール・テイストの「明け方」
伸びやかな声も印象的だった「エメラルド」・・・と新旧交えて音楽を誠実に奏でていく。
サビメロのポップさが快感だった「季節の果物」は、
音源以上に力強く「海にはなりたくない~」と
アンチ八方美人っぷりを発揮
自分自身、八方美人にはならないし、なれないし、なりたいとも思わないのでこれもかなり痛快でした。
「ふざけた言葉がだいすき」と歌う「さよーならあなた」はライブで聴いて好きになった曲
賑やかだったアンサンブルが、突如爆発したかのようにキレッキレになる様、
そして長尺のギターソロのインパクトも凄くて中盤のハイライトになってましたね
やっぱりギターソロって美しくてコンサートっぽくて大好きですよ。
シックなベースサウンドと、後半かな?ドラムンベースみたいな音像にも魅了された「ゆくえ」から
この日のディープゾーンへの突入がスタートしました。。
より神妙なアレンジで、
心の内側に問い掛ける様に歌った「もしも」。
NHKホールの時は心が不安定だったのもあって思わず泣いてしまったこの曲、
この日は、小さな頃の自分を思い出して自分ってどういう人間だったんだろう・・・?って
自問自答しながら聴く~という音楽好きっぽい?聴き方をしたりもしてました
これまでで最も静かな演奏と音数のアレンジに仕上がってて、
ツアーの中で変化してるのも感じられて良かった。
この曲を生まれ育った横浜で聴けたのも個人的にはとっても大きな要素だった様に思う。名演でした。
この日も真っ赤な照明がステキだった「車窓より」の激しいロック感に酔い痴れ、
更に、
まさかのドラムソロ(!!)のコーナーもあったり
今のカネコアヤノバンドの脂の乗った感じが如実に出てた構成でしたね。
そして、この日も回転する光の演出が素晴らしかった「月明り」は絶品でございました
このアルバムのツアーに三回も参加を決めたのは個人的にこの曲が聴きたい。っていうのもあったので
音数少なく清廉に深淵の感情を響かすそのパフォーマンスに心酔出来たのは嬉しかったですね
間奏のカネコさんの激烈なギターソロもインパクト大で素晴らしかったです!
涙と共に生きる・・・個人的にそんな事を感じた一曲でした。
イントロでカネコさんがミスってまさかのやり直しもあった(笑)「退屈な日々にさよならを」
サビのギターサウンドが重厚に感じられた「気分」はアウトロの轟音も見事でした
更に、
音源ではサビメロがポップだった「こんな日に限って」は
ライブ用に結構アレンジが変わっていて
途中までは気持ち良かったんですが
静寂のパートがあり、
最後のサビの部分ではバックに爆音ギターが鳴る中でスロウテンポで激シブな歌唱を披露していて
その、より悲しみの中で足掻いてる感じがリアルでエモーショナルでもあった一幕でした
ロックンロールな雰囲気を保ったまま最後は「わたしたちへ」で締め。
テンションブチ上がる高まるイントロの時点で堪らず、
迫力満点のドラミングに興奮したり、
自分自身を鼓舞する様な歌詞と歌唱に聴き入ったり
最後の最後はまるで爆心地かと思う位強烈で爆音なアンサンブルに夢中になってました
それはNHKホールの時とある意味まったく同じ流れではあったんですけど、
この日違ってたのは途中で敢えて?テンポを一回落として
静か目になってからまた爆音になる~っていう、
何度落ちてもまた這い上がるんだ!!みたいな、
そういうメッセージを言葉ではなく全身全霊の演奏だけで表現してたのがアツかったです。
それは本当の意味での泥臭さ、
その場限りのテンションではなく、
落ちる時も絶対にあるけどそれでもそれも覚悟して転がってゆけ。
そんな無言のメッセージを感じてしまった会心のラストだった様に思いました。
このツアー、3回参加しましたが、毎回始まりと終わりの演出が違っていて本当に楽しかったです。
カネコアヤノバンドの皆さん、スタッフ、ホールのスタッフ、一緒に参加したお客さん
ありがとうございました!!!!
1.りぼんのてほどき
2.タオルケットは穏やかな
3.爛漫
4.やさしいギター
5.眠れない
6.予感
7.燦々
8.明け方
9.エメラルド
10.季節の果物
11.さよーならあなた
12.ゆくえ
13.もしも
14.車窓より
15.(ドラムソロ)
16.月明り
17.退屈な日々にさよならを
18.気分
19.こんな日に限って
20.わたしたちへ
今年2月のゼップ横浜、6月のNHKホール、そして今回・・・と
約1年に渡ってこのツアー本当堪能させて頂きました
個人的に、
全公演ニューアルバムの楽曲を全曲演奏してくれたのがポイント高かったです
だからこそ、ちょっと寂しい気持ちもあったりしますけど(笑
まあ、
「タオルケットは穏やかな」の曲はきっとこれからも歌うでしょうし、
来年もまた是非カネコアヤノさんのライブに足を運びたい!って思っています。
MCなし、ホントに音楽❝だけが❞そこにあった稀有な体験でした。また神奈川も行くぜよ。