お久しぶりのゼップでした
ゼップ自体は半年ぶりだったんですけど、
なんか臨海線使うのもかなり久々だなあ。。って感じで
更にシロップの音楽には似つかわしくない観覧車とかある場所で(笑
先週の木曜日に観て来ましたよ。
最近、syrup16gとかTheピーズをまた重点的に聴いていて、
「冬に似合うから。」って理由もご多分に強いんでしょうが
何より高校時代ずっと聴いていた音楽なので最早血肉化しちゃってる部分もあって
恐らく一生これらの音楽を聴き続けるんじゃない?みたいな感覚があるんですよね
だから、この日に望む気持ちは正直通常以上に強かったです
新曲ありあんまり演らない曲もあり、定番曲もありと割とバランスの良いセットリストだったと思う
また一つ、シロップに勇気や励ましを(敢えてこういう言い方をします)貰えた一夜でした。以下。
超満員の観客が見守る中、ツアーファイナルがスタート
序盤は立て続けに「darc」の楽曲をプレイ、
あんまり盛り上がるタイプのアルバムじゃない・・・ってのを抜きにしても
全体的にあまりにも盛り上がってなくて五十嵐さんの苦悩を感じました
ただ、楽曲自体はどれも良かったです
一生懸命声を振り絞って歌った「Find the answer」や
間奏のギターサウンドの凄味が強烈だった「Father's Day」など見所も多く、
個人的に「静粛に 誠実に~」ってフレーズが大好きなカシスソーダなんかもとても良かった
しかし振り返ると、このブロックだけ異様に無反応だった為、なんとなく新譜の曲の大半はこれから封印されるのかなあ・・・って気はした
「Murder you know」とか大好きなんですけどね。逆に言えば全曲プレイしてくれたのでこの公演を行き逃さなくて良かったなあ。とは言えますけど
出来ればこれからのライブでもちょこちょこ聴きたいです。
「タクシードライバー・ブラインドネス」「透明な日」あたりからお客さんのボルテージがどんどん上がって行く
ひんやりとしたギターサウンドが心地良い前者に、エモーショナルな歌声が胸を打つ後者とグイグイ観客の心を掴んで
初期のハードなナンバー「Drawn the light」の頃には五十嵐さんの美しい歌声も相俟ってかなりの盛り上がりに
冷徹で悟りきった作中観があの頃以上の熱量で聴き手に襲い掛かる「My Love's Sold」の凄味、
その聴き手を突き放すような詞世界と歌に完全に持ってかれた感覚があり、
ある意味この曲は最もシロップの“進化”を象徴していたと思う
音源で聴いても十二分に冷め切ってる曲だけど、
その数倍凍てついた雰囲気をこの日のこの曲からは感じて
続く「神のカルマ」への躍動感と絶望溢れる作中観へのプレリュードとしても最高の役目を果たしていたと思う。
ここまで書くと、再結成以前の楽曲ばかり盛り上がってた風に思えるかもしれないが
そんな事は無く、ある意味中畑さんの楽曲になっちゃってる(笑)「share the light」は完全に鉄板曲のノリに仕上がっていて
不穏な空気を撒き散らしながらも確実に観客とのコ-ルアンドレスポンスも果たすかなりの起爆剤になり得ていた
また、これは盛り上がるし格好良いだろうな。と予想していた「Deathparade」は相当ハードロッキンな仕上がりで
思わずヘドバン(!)してしまったくらい圧倒的な格好良さと盛り上がり、の中に付随する儚さも放っていて
この曲はこれからのライブでも鉄板になる可能性が高いなあ。と個人的には感じさせてくれた
ちなみにシロップのライブでヘドバンしたのはこれが初めてである。
スピード感たっぷりでベースラインの心地良さが群を抜いていた「落堕」のカタルシスに酔い痴れつつ、
この曲を聴いてた学生時代の記憶も蘇って来てその意味合いでもとても感動した一曲でした
結構この曲はハンドマイクで勢い任せに歌うパターンも多いんだけど、
この日はきっちりギターでも魅せてくれてそれが先述の心酔にも似た懐古に繋がったのかもしれない。夜のイメージが強くて大好きな楽曲です。
「空をなくす」も勿論大盛り上がりだったんだけど、
個人的には本編最後の「Rookie Yankee」の静かに燃え尽きるような音像が凄くツボで
中畑さんの抑え気味だけど確かにジンジン伝わって来るドラミング、
ミニマムなアレンジ等にかなり気持ち良さを感じながら聴き入ってしまった
生で聴く「死ぬのだ。」「死のう。」の歌詞はインパクト大だったし、
五十嵐さんの渾身の絶唱も胸に響く仕上がりだったのでこの曲も突き詰めれば更に面白い事になりそうだな~と。
アンコールでは、これまたレア曲の「遊体離脱」を丹念に響かせ物憂げな雰囲気で会場全体を包み、
続く「生活」のシロップ王道のギターリフで一気に会場のボルテージを上げて行く
この曲は出会いの楽曲であり、いまだに大切に聴いている大好きな一曲なので
イントロが鳴った瞬間にテンションが高まったし、
五十嵐の魂が籠ったギターサウンドの応酬にもまた耳を奪われました
そんなギターの音色の美しさで魅せた「Sonic Disorder」と堪らない流れが続く
次から次へと繰り出される名曲のオンパレードに心奪われやっぱり「すげえ」となってしまう、
新曲群を手なずけようとしていた前半が嘘の様に横綱相撲のようなライブに様変わりしていました
そんな新曲の中にも早くもカタルシス満点だった楽曲もあったし、結局は物凄く完成度の高いライブだったと思う・・・というのが個人的な感想ですね
勢いたっぷりの「天才」、
この日のピークを刻んだ五十嵐と観客の絶唱の仕合いに度肝を抜かれた「リアル」、とどの曲も過去最高レベルの盛り上がりを記録、
この日のライブは全体的に模索しつつも進化したsyrup16“も”見せるバランス感覚に優れたショウだったと思う
ダブルアンコールの「パープルムカデ」はイントロからして最高に格好良かったし、
最後まで足掻き続ける五十嵐の魂も感じられる出来栄えで特段素晴らしい仕上がりでした
泥まみれのまま、三輪車という劣ったスペックで悪足掻きのような人生を進んで行く
そんな壮絶な叫びとメッセージが確実に伝わるパフォーマンスで「これを見てくれ!」って大手振って書きたくなるクオリティでした
最後の最後の「真空」まで全力で振り絞ってやり切ったツアーファイナル、贔屓目抜きで文句なく楽しかった一夜でした。ありがとうございました。
1.Cassis soda&Honeymoon
2.I'll be there
3.Find the answer
4.Father's Day
5.Missing
6.Murder you know
7.タクシードライバー・ブラインドネス
8.透明な日
9.Share the light
10.My Love's Sold
11.神のカルマ
12.Drawn the light
13.Deathparade
14.落堕
15.Coup 'd Etat
16.空をなくす
17.Rookie Yankee
18.遊体離脱
19.生活
20.Sonic Disorder
21.天才
22.リアル
23.パープルムカデ
24.真空
そういえば、来年も何か作ってツアー回るかも・・・的な事を言っていて、
その時の観客の反応が凄かったですね
syrup16gがまだまだ「これからの」バンドだということを示した記念碑的なライブ
来年以降の活動にも期待しております。活動再開後のライブの中でも最も盛り上がった気がする。最終的にはね。