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未開封のままで封じ込めた
可愛げの無い本能と
言い訳を飼い慣らしてきた
冒頭の「ザ・シロップ」という雰囲気と、
重厚感のあるギターの音色でいかにも“syrup16gっぽい空気”を作り出すことに成功している曲だと思う
その上で、五十嵐節とも言える独特のメロディラインの重なりが堪らない往年のシロップらしい音像、というイメージ
この曲が入っている「darc」というアルバム自体がそういう方向性だったと思うので、
その中の粒の一つ・・・と考えると未だにそのセンスが衰えてない事を証明している一曲とも言えるかもしれない。
歌詞に関しては、
正直かなり新しい部類に入ると思う
単刀直入に遠慮無しに書いてしまうと「いつまでネガティブやってんの?」って事なんですよね
もしくはいつまで自分に言い訳して同じこと何回も言ってんの?という歌詞だと思う
それは、後ろ向きな感情や憂鬱な気持ちを曝け出して来たシロップにしては思い切った歌詞だと思うんですが、
ただ、別にシロップ、、、というか五十嵐さん自身がそこに甘えたかった訳ではなく、
必死に足掻いているところを曝け出したかっただけ、とも言えるので
そういう意味ではこういうテーマの曲があっても不思議ではないし、
タイトル通り「まだ言うの?」っていう問い掛け自体を曲にしたのは個人的には全く違和感は無いと思う
それに加えて、
この曲は「案外大丈夫だった。」って事も歌にしていて、
それもまたリアルっちゃあリアルな心情でもあるんですよね
要するに、
今までのシロップらしさとは真逆の事を歌っている曲でもあるんですけど、
別にいっつも沈んでグチグチ言ってるだけが現実的な歌という訳でもなく、
今感じてる事をきっちり歌にする、、、という方向性に於いては限りなくリアルな歌詞になっているとも云える
それと同時に、いつまでも言い訳したりネガティブな自分に酔っている手前に対しての怒り。。というか、
自己批判的な要素もあったりして個人的には色々な意味合いでユニークな詞になってると言えます
言うなれば、
いつまでも同じところをぐるぐる回っている、
或いは成長もしないまま「出来ない自分」に甘えている、
弱い自分を振りかざしている現状に対するアンチテーゼにも近い歌詞になっていて、
その辺結構年食ったからこその歌詞かもなー、って思うとそういう面でも興味深い一曲です
シロップの楽曲の中では、割とポジティブ・・・うん、ちょっとは前向きな歌詞にもなってると思うので、
こういう曲がしっかりと評価されていけばまたシロップ自体もどんどん面白くなるんじゃないか、と
そういう意味では結構尖っている楽曲だとも思います、実は。
個人的に、
最後の「これじゃない感」って歌詞も意味深で好きですね
これじゃイカン、って言ってる風にも聞こえるし、
何に対してっていう主語がない分いくらでも深読み出来るのも自由度が高くて良いと思います
それはもう聴く人次第で意味が変わって行くんでしょうね、きっと。